『#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編』深田和良コラム

⇐『#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/4編』の続きです

7月5日。寝れたのか寝れてないのか、よくわからんまま今日のスタート地点、五条大橋へ。スタート地点には、またもや下北沢ブロイラーのクロダさん、そして、僕がボーカルをしてるバンド『ぼんやりゴリラシティ』のギターのマツオ、ファンの方と集まってくださり、中々にぎやかなスタートになりました。差し入れも沢山頂き、気を引き締めなおしました。コンディションは相変わらず悪く、足は悲鳴をあげつづけていました。しかし走れないという程でもなく、ゆっくりでも進んで行けば必ず心斎橋にたどり着く、と自分を信じて9時過ぎ出発。

しかし暑い。ほんとに暑い。スタートして10分もたたないうちにTシャツはビチョビチョ。今日はこの暑さとの戦いになるだろうと予感し、休憩もこまめにとることにしました。

西大路付近を通過中、自転車に乗ったおばあさんが僕に近づいてきて

『あなた彦根城から走ってきてるの?』

僕は8月15日のBIG CATでのイベントを宣伝する為に幟(のぼり)をしょって走っていました。そこには8月15日の宣伝文と【彦根城から心斎橋まで爆走中!】と書かれていたのです。おばあさんに事情を説明すると、

『飲み物は飲んでるの? これで皆で冷たいものでも飲みなさい!』

と、1000円札を僕に渡そうとしました。最初は断ったんですが、引っ込める気配もなく、ありがたく受け取ることにしました。西大路であったおばあちゃんありがとー!

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

171号線に入り、吉祥院らへんのコンビニに到着。ここで心強い仲間がマラソンに参加してくれる事になっていました。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

その仲間とは東京の【ぽわん】というバンド。二条nanoというライブハウスではじめて対バンして、その時は挨拶をかわす程度だったんですが、その後京都でぽわんとマルヤマはん(マルヤマはんとかもがわカルテット)が弾き語りイベントをするとなった時に、何故か僕に白羽の矢がたったのです。

(なんで僕? 藤谷君じゃなくて? 不思議!)

と思いつつ、嬉しかったのを覚えています。

弾き語りはその人が丸裸になります。その日、ぽわんからはボーカルのモエちゃん、ドラムのマツコが弾き語りをしました。二人の個性が存分にでた弾き語りは素晴らしく、僕はいっぺんに二人、そしてぽわんの事が大好きになってしまいました。特にマツコは後日、鴨川で一緒に飲み大変楽しい時間を過ごしました。それからバンドでも交流が活発になり、今に至ります。

今回僕が100キロ走ります、と伝えた時モエちゃんが

『凄い!ぽわんも一緒に伴走します!』

と言ってくれて、

(あーその気持ちだけで本当にありがたいなあ。)

と思ってたら、この日本当に来てくれたのです! 東京のバンドですよ? みんなの顔を吉祥院のコンビニで見た時、めちゃくちゃ嬉しいと思うと同時に、絶対ゴールしなくては、という想いがいっそう強くなりました。

というわけで吉祥院からは僕、そしてぽわんのメンバーが交代で走ると言う事になりました。この時点でたしか10:30くらいだったと思います。気温がグングンあがっているのを肌で感じる事ができました。

最初は僕、マツコ、あししオポチュニティー(ぽわんのギター)。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

休憩を挟み、僕、マツコで大山崎の手前まで。その次が僕、マリナちゃん(ぽわんのベース)で大山崎。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

大山崎から僕、モエちゃん、なぜか宇宙も参加で上牧東まで。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

今サクサク書きましたが、この行程を走ってる途中、2・3回暑さで、『あれ、死ぬかも…』と思いました。

本当にそれくらい暑かったんです。ジリジリ照りつける太陽、太陽の熱をモワッと跳ね返すアスファルト、走り去るトラックの熱気。野球でいえば走攻守、三拍子揃った暑さが僕たちの行く手を阻みます。そんな中でもモエちゃんとマリナちゃんは根性ありましたね。しかし、消耗したぶん休憩時間も自然と長くなっていきました(そしてそれは後々響く事になります)。

上牧東からはまたも、僕、マツコ、あししというトリオで走る事に。しかし、暑さと足の痛みでなかなか足が進まなくなってきていました。悪いとは思いつつ、『ちょっと歩こう』と言って歩く時間が増えてきました。

因みに上牧東で石像も車チームに合流。

予定はおして来ていましたが、次は僕、マツコ、マリナちゃんの三人で高槻市の唐崎北まで。そして唐崎北でマツコが『最後まで行く』と言い出したのです。

(ほんまいかいな!)

と、驚きつつも、

(マツコなら大丈夫だろな)

と、思いました。彼は陸上部出身の僕からみて【長距離を走る才能がつまっている】のです。まあ、いまそれを長々と書いてもしょーがないので割愛しますが、そんな頼もしい親友とゴールを目指す事になりました。

ぽわんのみんなと走っている時、基本無言です。なぜなら答えはシンプル、【しんどいから】に尽きます。マツコと二人で走る事になってから更に口数が減ったのですが、何故かもの凄い安心感がありました。

しかし、どれだけ頑張ってもペースはあがらず、予定はドンドンおしていき、藤谷君と石像は先に今日の会場でありゴールの心斎橋FootRock&BEERSに先に向かう事に。僕が18:30出演だったのですが到底間に合いそうにない、という事で弾き語りの順番を代わってくれる事になったのです。申し訳ないと思いつつ『必ずゴールする』という想いが更に強くなりました。

今回の100キロマラソン。休憩場所はコンビニでした。我々一行はコンビニに到着する度、色んなもの(主に水分)を買い込み、売り上げに貢献しながら走り続けていました。僕とマツコが高槻の唐崎北のコンビニから南摂津のローソンにたどり着いた時のこと。僕が水を買おうとしたところ、

『これは一体どういう状況ですか?』

とそこの店長さんに聞かれました。一通り事情を話すと大変ビックリされていましたが、

『頑張ってください』

と声をかけて頂いたのです。ありがたいなーと外で休んでいると先ほどの店長さんが出てきて、

『これどうぞ』

と言って、アイシング用の氷を僕とマツコにくださったのです。西大路のおばあちゃん同様、ほんと優しさが身にしみます。充分氷でアイシングして改めてお礼を言い、出発しようとしたら、

『飴あげるわー』

と、塩分がとれる飴(長距離を走る時に重宝します)を一袋くださりました。ほんまにええ人でした、優しさに感動しつつ出発。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

ここまでくれば心斎橋まで15キロ程です。もう足はボロボロで、何をしても痛いという最悪なコンディション、でも

『よし、ゴールできそうだ!』

と思った矢先でした、左膝に信じられない激痛がはしったのです。走ろうと思っても、一歩足を踏み出す度に左膝が今まで感じた事がない「ビリッ」とした痛みに襲われます。やせ我慢して走っていましたが、

『ごめんちょっとあるくわ』

とマツコに伝えました。ちょっとすれば痛みもひくだろうと思っていましたが、全然ひきません。正直、

『やばい、このままじゃ間に合わない…』

と焦りがでてきました。歩く事はできたので精一杯のスピードで歩くのですが、たかがしれてます。悔しい、情けないと自分を責めました。一緒に伴走してくれているマツコに申し訳ない気持ちで一杯でした。マツコはただ黙ってついてきてくれています、黙々と僕らは歩き続けました。

(もしこのまま歩き続けるしかないのであればイベントの時間に間に合うのか?)
(そしたら、この先で待ってるモエちゃんも弾き語りもあるし、先にマツコに行ってもらって、心斎橋に向かったほうがいいんじゃないか?)

と思い、マツコにその旨を伝えると、

『まあ僕が(弾き語りを)やるわけじゃないから』

と答えました。改めてマツコはゴールまで僕と一緒に行ってくれるんだ、という事を実感しました。なんというか、うーん…この時の気持ちは言葉になりません。

歩きながらも淀川に到着、日はかなり沈みかけていましたがとてもキレイな景色でした。河川敷を二人で歩いていて、急に走れる気がしてきたので走ってみることに。痛みは若干ひいていて、これはチャンスとペースをあげました。これ以上頼むから痛むな! と願いつつ。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

予定よりだいぶ遅れて淀川を渡り(渡ってる最中ギターをしょったイケメンに『頑張ってください』っていわれました)、最後の休憩。

あと5~6キロ。足が痛いのと、疲れすぎなのと、あと眠いというのが合わさり、「なんか老けたな」と言われるくらい顔が変わってました。マツコもきつそうです。最後の力を振り絞り出発。

大阪市内に入ると信号が多く、走っては信号にひっかかって立ち止まり、また走り出す、という機会がグンと増えました。この時の状態の二人にはこれがとてもキツいのです。走るなら走りっぱなしの方がどれだけ楽なことか!

ゴールが近づいてきました。

(ああ、せや、ライブせなあかんねやった)

とか考える余裕も出てきましたし、この二日間の事を思い返したりしてました。

そしてゴール。沢山の拍手と笑顔に迎えられました。もしかして泣くかもって思っていましたが全然で、意外と冷静な自分がいました。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

ほんとのほんとに最後の力を振り絞り、『テレテレテ』という曲を歌いました。

その後、イヌガヨのじゃっくさん、僕が遅れたせいで急遽トリになってしまったモエちゃん(ごめんなさい!)の弾き語りを堪能しました。で、大団円。

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

僕は体力、気力ともに使い果たしぐったりし続けていました。

モエちゃんがライブのMCで、

『無意味なものなどない』

と言いました。僕も同感です、そう信じているからこの企画をやりました。

100キロ走って8月15日@心斎橋BIG CATをPRするなんて、我ながらアホです。音楽とは全く関係ない話ですし。でも、スケールのでかいアホは人を巻き込みます。今までモルグモルマルモに全く興味がなかった人にも何か届いたかもしれません。でも、なんていうか…それ以上にライブハウスに人を呼びたい、という気持ちがこの企画の根底に流れています。音楽好き、バンド好きの人には今回の事も「お、アホな事やっとるなー」と、楽しんでもらえたと思っています。それ以外の人って沢山いると思うんです。音楽に興味がない人、ライブハウスに来たことがない人。そういう人が「ちょっと変わってるけど100キロ走った凄い人がいるらしい! ライブハウスに会いにいってみよう!」ってなれば最高です。これからも何か思いついたらすぐやります。楽しいことはドンドンやります。それがとっても大変なことであっても。無意味なことなんて一つもないのだから!

あと、100キロ走って気づいたことが、

『この2日間に出てきた登場人物、全員優しい!』

ということです。

SNS等で応援してくださったみなさん
千円くれた西大路のおばあちゃん
氷と飴をくれた南摂津のローソンの店長
彦根城に応援で駆けつけてくれたまぎょうさん
五条大橋に駆けつけてくれたマツオ(ぼんやりゴリラシティ)、よーこさん
心斎橋FootRock&BEERSのスタッフの方々
日に焼けて顔が真っ赤っかになっても追って写真を撮ってくれた下北沢ブロイラーのクロダさん
この企画を面白がって出演してくれた、
はの君 内藤ちゃん(SATORI)
須田君(ナードマグネット)
のぼり君(私の思い出)
じゃっくさん(イヌガヨ)
ひるた君(ギャーギャーズ)
東京から来て一緒に伴走してくれた、
モエちゃん あしし マリナちゃん そしてマツコ(ぽわん)
二日間一緒に行動をともにした、
藤谷君 宇宙 石像(モルグモルマルモ) かずちゃん

そしてゴールで出迎えてくれた皆様

ほんとーーーに!ありがとうございました!

 

そしてマラソン企画…

実はまだあります(恐ろしいことに)

8月5日@神戸SLOPEでやります!
走れなかったあと20キロ。この日に走ります!

よろしく!

8月15日心斎橋BIG CATもほんとによろしく!

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

モルグモルマルモ × JUNGLE☆LIFE Presents
「Enjoy Music, Enjoy Life 2016~Tour on Earth in Osaka Final!」
モルグモルマルモ / SATORI / ぽわん(東京) / 台風クラブ私の思い出 / OA: ぼんやりゴリラシティ
OPEN 17:30 / START 18:00
ADV¥2,300 / DOOR ¥2,300 ドリンク代別途要
※小学生以上有料 / 未就学児童は無料(大人1名につき、1名まで同時入場可)
※当日の入場順は、「各バンド手売りチケット→プレイガイド→バンド取り置き予約」の順になります
チケット購入: イープラス / チケットぴあ / ローチケHMV / 各バンド手売り

#俺の歌は地球を救う 深田和良100kmマラソン 7/5編

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