一大イベント、という存在がある場合、それが終わるまで地に足がつかない感覚になる。日が近づくにつれ徐々にその感覚は大きくなり、膨れ上がった風船のようにパンパンに思考を占領して止めてしまう。しかし、終わった瞬間に破裂して、ポッカリと穴を作ってしまうのだ。
今からその穴を埋めるために、このコラムを利用させてもらおうと思う。
2月22日、下北沢でのライブを、終えた。(ぽわん「しあわせGETだぜツアー 」セミファイナル)
このライブがどれほど特別だったかはこれらの記事を読んで欲しい。
すごいインタビューの量だった…(シモブロさんお疲れ様です。)
ぽわんの「しあわせGETだぜツアー」に帯同させて頂き、そしてセミファイナルを一緒に迎えることができた。出番が何番であれ、どうしても歌いたい曲があって、この日はその曲で出番を終えました。
楽屋に戻ると今まで見たことないくらいモエちゃんが泣いてて(なんかね、ピーピー泣いてた。手にグー作って、顔を隠すことなく。なんかめっちゃ可愛いかった。笑)、別に泣かせたくてライブした訳じゃないんやけど(笑)、ちゃんと伝わった気がして嬉しかった。
1月、東北でのツアーを終えて、京都に帰ったら、この時期にはかなり珍しく雪が少し積もっていて。あたしは幸せを噛み締めておくのが苦手で、さっさと区切りをつけて次のことを考えるほうがカッコイイと思うたちなんですが、それでもその京都の雪を見たときに、これはまだこの幸せの中にいてもいいよって事なのかもしれない。なんて、ロマンチックな思考が湧き上がるほど、それほどあたしにとってぽわんとのツアーは手放したくない夜の連続だった。ほんとうに、幸せな、熱い記憶になった。
連れて行ってくれたぽわんに、少しでも恩返しがしたかった。そしてそのチャンスは、セミファイナルしか無かった。全力でやりきった。会場のみんなの力を借りて。少しは返せた気がしています。
ありがとう。
一大イベントが終わり、あたしは早々に2月を終えた気になっている。2月22日に最後に歌った「夜に唄えば」の歌詞を載せて今月のコラムを終えようと思います。
最高の夜だったーーーーーーーー!!!!!!
夜に唄えば/ カトキット
12時過ぎの木屋町通り ライブハウスからの帰り道
馬鹿そうな女が 馬鹿そうな男に
くっついて歩く情けない景色一人だけ違う世界にいるような 疎外感を感じて
下を向いて歩く
背中のギターが
恥ずかしいような 誇らしいようなさっきまでの爆音が 耳鳴りになって鳴り続ける
熱い照明で落ちた汗が 乾ききらず冷たくなるいつか呼吸が止まるのならば
全部終わってしまうのならば
明日がいいな なんて思える
最高の夜だった最高の夜だった
言いたい事がはっきり言えない 自分自身が嫌になったり
携帯の中の仲間の繋がりが 虚しくなったり
現代社会を難なく生きてるように見せかけて
不安になっては 気が狂ったように泣きじゃくったりして
嬉しいだけじゃない 楽しいだけじゃないいつか終わってしまうのならば
全部終わってしまうのならば
明日がいいな
なんて思える 最高の夜だった最高の夜だった