316NIGHT vol.3 スペシャル対談『ニシケケ(Moccobond)』×『あっけ(カトキット)』【1】

2018年3月16日(金)に京都のLive House nanoで開催される、【ライブハウスナノ14周年月間 第13夜 316NIGHT vol.3『ここからはじまりました』】開催に先立ち出演者のインタビューをお送りします。

第1弾「深田和良」第2弾の「ジャスミンの香り」第3弾「Moccobond」に続き、第4弾はMoccobond・ニシケケさんとカトキット・あっけさんのスペシャル対談です。

あっけちゃんたっての希望で実現した対談。この2人の組み合わせならお酒が必須だろうと居酒屋をチョイスしましたが、序盤からハイペースでお酒が進む展開で様々な話題が飛び交いました。

ニシケケ×あっけ対談

---お二人はコレまで対バンはしていても、ちゃんとお話をしたことがないと伺いました

ニシケケさん(Moccobond Gt.Vo.、以下ニシケケ): してないですね、1回名古屋で対バンがあったのですが、私が体調不良で行くことができなくて

---よく考えたら、そのライブ見てますね。ニシケケさんは名古屋までこれなくて、あっけちゃんは39℃くらいの熱が出ててヘロヘロだったときです

あっけさん(カトキット Vo.Gt.Syn.、以下あっけ): あった、TIGHT ROPEの日だ

2016.9.8 名古屋 TIGHT ROPE

---Moccobondはサトウ君と松川さんのふたりという激レア編成で、カトキットはあっけちゃんがギリギリまで休んでいて、終わったらすぐに撤収した日でした

あっけ: もう、ボロッボロでしたよ、あの日に会わなくてよかった。その後、SAPPY企画でPangea(アメ村)でやってますね

ニシケケ: そう、その日に「怒鳴りつける命」を聞いて、「二階の窓から落っこちちゃえば、死んじゃうだけの人間なんです」という歌詞がスゴく印象に残っています

あっけ: あー、そうなんやー

---「二階の窓から落ちて」という部分が残りますよね、いろいろな意味で

あっけ: 加速するラブズのカーミ(ULTRA CUB、カーミタカアキ)から、「ぼく二階から落ちましたけど死ななかったですよ~」とか言われて、「二階だったら怪我ぐらいですみますよ」っていろいろな人から言われますね

---まー、カーミ君の場合、二階じゃなくてむしろ一階の窓から落ちてどうにかなりそうですが。じゃなくて、Pangeaで対バンしているのですね

あっけ: あの日はMoccobondがトップバッターで、ライブを初めて見たのですがカッコよすぎて、、、「絶対しゃべれへんわ」って(笑)

ニシケケ: なんで、なんで?(笑) そんなことないのに

あっけ: それで、隅でこそこそしてました。あの日は、一言二言くらいしか話してないですね

ニシケケ: それが今なって対談できるってのはスゴイことですよ

あっけ: スゴイんですよ

---対談はもちろんですが、このイベントを組むことができて本当によかったです。実は3月16日にnanoでイベントをやると決めた時、まずMoccobondとカトキットはオファーすることを決めていました。どちらも、nanoで出会ったバンドで、316をはじめるきっかけにもなっていますので

ニシケケ: 初めて新体制(現在の3人体制)で出会った人ですね

---とても印象的でした、サトウ君の目の前というとても緊張感が高いこともありましたが。そして、カトキットの初めてもヤバかったです、あっけちゃんがステージからフロアに飛び込んできて抱きついて来ましたから

あっけ: それ、いつも言われるけど覚えてない(笑)。抱きつきましたか?

ニシケケ: それは、うれしい

---フロアで観てて、「あ、来る」って思った瞬間に来ましたね。ちなみに、その頃はまだジャパニーズ田中がよくわからないキャラクターでした、ハットをかぶって「○○ジャパよ~」とか

あっけ: キャラ作りを頑張ってた頃ですね(笑)

---nanoで出会ったバンドはどのバンドも印象がハッキリと残っています。大きなハコではないのでステージとフロアの距離が近く、そして音も近い。いろいろ近いので、目に飛び込んでくる光景と音が融合して脳裏に焼き付けられる感覚です

あっけ: あのサイズであの雰囲気のライブハウスで、あれだけの音量を出してくれるハコはなかなかない

ニシケケ: ライブハウス自体のベクトルは違いますが、あのダイレクトさは大阪の火影(大阪心斎橋)に近い感覚はありますね

ニシケケ×あっけ対談

---《居酒屋でお酒を飲みながらの対談だったこともあり、序盤からすっかり打ち解け、対談は進みます》

あっけ: 曲はどなたが書かれているのですか?

ニシケケ: 昨年1年間は修行期間で、数打って勉強した結果、私が多く作るようになってますね。エレクトロに歌詞をのせるのが、今だにホンマ難しくて

あっけ: わかるー

ニシケケ: メッセージが薄れてしまうような感覚、メッセージを伝えようとすればするほど、音とギャップがあって馴染んで届かないときとか。感情的になるのをいつも押さえながら最近やってますね

あっけ: なるほど

ニシケケ: それはホンマにいまの悩みです、悟りながらやるしかない。ぶつけるということが、自分次第すぎで。だから、あっけちゃんがめっちゃうらやましいです。うわーって想いがこもったメッセージの後に、ちょっと笑ったらドキッとなるようなセクシーさ、そんな感じになっているような気がして、強い女性だからこそできるのかな、違いますか?

あっけ: いやー(笑)。でも、なんか、カトキットのそもそものコンセプトが、耳ざわりのイイ音楽に、どれだけ突き刺せるような歌詞をのせられるかというのがあったので、初期のライブでは凄く身構えていました。でも、最近はめっちゃ開き直って、「パンクバンドなんで」って(笑)

ニシケケ: いいですよね、私たちもパンクバンドになりたい。エレクトロが音の種類だとしたら、ロックとかオルタナとかそういう類いのジャンルもちゃんと適用して欲しい。パンクバンドはいいですよね、とても思慮深い事だと思います

---単純にエレクトロと言っても、いろいろありますよね

ニシケケ: ブッキングをもらって、「ちげーよ」って思うことが多いですよ

あっけ: めっちゃわかります、エレクトロだからって女性ボーカルシンセで固めてるとか、意味わからないのあるじゃないですか。確かに、通じるものはあるでしょうけど

ニシケケ: 他のバンドのライブもとりあえず3曲くらいは見るんですけど、、、もう、ライブが見てられない人も多くて。そういう日は自分たちの方がカッコよくて物販も売れますが、そういう人たちとやって自分たちがカッコいいと勘違いするのがイヤやし。もっと本物とやっていかんかったら、自分たちの意欲も下がっていくと、最近ホンマに思います

あっけ: 出てもらいたくて誘って頂くのは本当にうれしいですが、「今日はやってよかった!」って気分にならないことがわかってるから、なんかやるぞって気にならない。だから、気分ののらないオファーは受けない

ニシケケ: そうそう、その方がいい

---イベントにお誘いした立場として、めちゃめちゃ緊張感高いのですが、「ジャスミンの香り」大丈夫かな。いや、もちろんステキですよステキなんです、テンションが上がってくるとフロアに「愚民ども」とか言い出しますけど

ニシケケ: いいですね

あっけ: いいな私も言いたい「愚民ども!」って(笑)

---ふざけ倒している曲もあればカッコいい曲もあるわけですが、とてもヴォーカルの声がステキなのです。まあ、カトキットからしたら戦艦モージョ(京都のライブハウスMOJOが出す、期待のミュージシャンによるコンピレーションCD)の後輩なので

あっけ: いや、別に先輩のつもりもないですけど(カトキットも戦艦モージョにセレクトされています)。声が良いというのはすごくいい、結局はそこなんですよ

ニシケケ: 大事、大事

---この「ジャスミンの香り」がMoccobondとカトキットに合うのかといわれると、正直よくわからないのですが、「ジャスミンの香り」は私のnanoで見たい枠でして、モグラさんがどんな感じで彼らを見るのか知りたいという願望があったりもします

あっけ: ほんま、「nano」イコール「モグラさん」みたいなところがあるので、nanoについて話してっていわれたらモグラさんについてしゃべってみたいな

ニシケケ: ライブをしながら、《我々のライブを見ているモグラさんのライブ》を見ながらやっている感じなんです演者は。のってるなーと思ったら、エフェクトやディレイをかけてみたり。演奏中にメンバーとアイコンタクトしたりしますよ

あっけ: あからさまにディレイかかったりしたら、やっている方も面白くなってくるかも。かけるときは、めっちゃかけてくれますからね

ニシケケ×あっけ対談

---昨日が「百長」と「シンガロンパレード」のツーマンだったのですが、まさにそのことをすごく感じました。フロアで観ている側とすると、それがとても気持ちよくてさらにハイテンションに、まさにフロアの温度を上げてくれます

あっけ: 最初はホンマ、モグラさんって怖くて仕方なかったです

ニシケケ: ああ、怖かったです

あっけ: 最近やっとアツイお兄さんだとわかってきました、ちゃんと叱ってくれる感じが。なんか、叱られることが少なくなってきましたけどね、どのライブハウスでも

ニシケケ: あんま無いですね

---もう、言わなくてもいいところまで来ているということですかね

あっけ: 思ってる事は絶対にあるんですよ、それを聞きたいと思ってる人は聞きに行くんでしょうけど

ニシケケ: 私も聞きたいと思ったときは、自分から聞きに行きますけどね

---他にnanoについてありますか

ニシケケ: nanoと言えばモグラさんにまぁこさんの伝説を1時間くらい聞きました。まぁこさんが道を歩いてたら拝まれたりするらしくて「拝ませて頂いてもいいですか」とか

あっけ: えええー(笑)

ニシケケ: そういう雰囲気を感じ取れる人からしたら、仏的な領域なんかな

---実はつい最近までまぁこさんはnanoにいつもいる気のいいバーカンのおばちゃんという認識だったのですが、ANTENAの記事を読んで初めてオーナーさんだと知りました

あっけ: あの方はスゴイ人ですよ

ニシケケ: えー、そうなんや。いっぱいお酒を入れてくれる、量がわかってないおばちゃん

---確かお酒を飲まれないんですよね。この前も「濃くした方がええやろ?」って、すごいハイボールを作ってくれました。個人的にはうれしいです、酔っ払いますけど(笑)。常にバーカウンターから温かく見守ってくれていますよね、nanoにいるバンドマン、そしてお客さんも

あっけ: ずっとニコニコしてくれている

ニシケケ: まぁこおばちゃんから「よかったね」って言われへんかったら、あかんかったんかな、って、凹む。最近、2回くらい言われてないな

あっけ: えー、ホントですか? バタバタしてたのかな

---あまり深い意味は無いような気もしますが。ちょっと他のライブハウスにはいらっしゃらない存在ですよね。nanoはモグラさんとまぁこさん、あと、もう1人スタッフが入るくらいで、3人で動いている中の1人ですからね

ニシケケ: あのスタッフさんもスゴイ気がするんですけど

あっけ: あー、ミノウラくんですか? 彼はテキパキ働きますよね

---仕事をキッチリやる方ですよね。この前、初めて彼の弾き語りを聴きましたが、声が良くて且つ楽しい感じでした。でもね、なんか、何かを企ててる感がありますよね

ニシケケ: えー、そんな感じ?

---笑顔がちょっと怖い気が

あっけ: みんな言いますねそれ、付き合い長いんでアレですが(笑)

---アレって

316NIGHT vol.3 スペシャル対談『ニシケケ(Moccobond)』×『あっけ(カトキット)』【2】に続く

 

[3/16開催]ライブハウスナノ14周年月間 第13夜×316NIGHT vol.3『ここからはじまりました』ライブハウスナノ14周年月間 第13夜
316NIGHT vol.3
ここからはじまりました

2018年3月16日(金)
京都 Live House nano
前売り 2000円/当日 2500円
OPEN 18:00/START 18:30
タイムテーブル
[出演]
カトキット
Moccobond
ジャスミンの香り
opening Summer Tune for you: 深田和良(モルグモルマルモ)
チケット予約: 各バンド予約、316予約