2018年7月8日(日)西永福JAMにて開催される316NIGHT VOL.4『西永福JAMは下北沢から7分』。開催に先立ち出演者のインタビューをお送りします。第1弾は「shannons」の皆様です。
メンバーはVo&Gt.大濱健悟、Gt&Cho.内田心晴、Dr.鳥越万紀雄、Ba.上野詩織の4人、2018年1月31日に下北沢CLUB Queで初ライブと結成してまだ半年ほどの「shannons」。結成の経緯から、今後の展開、4人が目指す音楽についてお話をうかがいました。
---まずは、バンド結成の経緯について教えてください
内田心晴さん(Gt&Cho、以下内田): 元々、ウルトラタワー(大濱さんが以前所属していたバンド)の「希望の唄」がすごく好きで、ヘビーローテーションしていたのですが、大濱君が東京に来るという話を聞いてライブを見に行き、その後三顧の礼的に諸葛亮に会いに行くみたいな感じで(笑)
大濱健悟さん(Vo&Gt、以下大濱): 心晴さんのことは昔から知ってはいたけど、あまり関わりがなくて
鳥越万紀雄さん(Dr、以下鳥越): それぞれ存在は知っていてバンドも知っているけど、そんなに深くは関わっていなかった
---内田さん大濱さん鳥越さんの3人は、元々関西で活動されていました
大濱: それで、心晴さんから急に連絡が来てライブを観に来てくれるというから、なんなんやろう、と(笑)。前のバンドが3月に解散してとりあえず上京しようと思っていて、バンドをやるためよりは音楽を続けるためでした。このまま関西で活動しているというのも、自分の中で変化が薄いことも理由の一つです
---それで、内田さんにはどのようなアプローチを受けたのですか
大濱: すごく口説かれました(笑)。ちょうどソロをやっていた時ですが、自分のソロが自分自身でも売れないだろうなと、このままやってもあかんやろうな思いながらやっていて、どんどんマニアックになっていきそうな感じでした。希望としてはバンドもやりながらソロもやりたいと考えていたところに心晴さんの誘いがあり、この人なら信用できると思いはじめたというのがバンドが動き出した一番最初の経緯ですね。当時、いろいろな人から誘いは受けていましたが、いまいちしっくり来ていなかった中、心晴さんからのお話は未来がありそうだなと
---内田さんは、これまでどのような活動をされていたのでしょうか
内田: 10代後半からバンドをはじめ、5年ほど活動をしていました。その頃、大濱君が所属していた会社に僕と万紀雄君も同じような感じでお世話になっていた経緯があり、その頃お互いを知りました。その後、バンドは解散して普通に働いていたのですが、やはり音楽がやりたいと思い海外に行くなどして活動をしているうちにやりたい音楽が見つかり、上京しました。上京してもうすぐ3年ですね
---そのタイミングは大濱さんと内田さんのお二人だけとのことで、そこに鳥越さんが加わったのですね
鳥越: 僕も京都でバンドをやり、サポート活動もしていたのですが、音楽は続けることはできるけどやはり上のステージに行きたい東京でやりたいと考えていて、去年の春に決めて8月末に上京しました。実は2月に京都でウルトラタワーのライブを見ていて、4・5年ぶりに久しぶりに会って連絡先を交換していたのですが、ある日大濱君から連絡があって「夏くらいに東京に来る予定とかありませんか?」と聞かれて
大濱: 万紀雄さんのことは、昔から気になっていましたから
鳥越: 「ドラム好きでした」みたいなことを言ってくれて
大濱: 京都で活動していた時に、万紀雄さんがやっていたバンドの曲が好きだったこともありますが、単純にドラムがいいなと思っていました。いつかドラムをやってもらいたいという思いがあり、ちょうど上京するという話を聞いてこれは誘うしかないだろうと
鳥越: その時にやっていたバンドで東京でライブがあった時に観に来てくれて、それで東京に出てきてみたら心晴さんもやるという話になっていて、「マジで?」と思いました。懐かしいメンツが揃ったので
大濱: まさかこの3人が、という感じでしたね
---元々関西で活動をしていた3人がそれぞれ上京し、タイミング良く再会したということですね。ある意味運命的な再会ですね。そして、この3人に上野さんが加わる訳ですが、それまで面識はあったのでしょうか?
上野詩織さん(Ba、以下上野): なかったですね。初めましてという感じでした
鳥越: 3人で動き始めベースを探し始めたのですがなかなか決まらず、僕が以前に関東のバンドのサポートをした時の人に上野さんを紹介してもらい、普通にTwitterでDMを送りました。その時にフォローしていきなりですね(笑)
上野: 本当にいきなりでしたね。凄く丁寧な文章でメッセージが来たのですが、「鳥越万紀雄」という漢字の雰囲気からすごく年上の人なのかなと勝手に思っていました。ただ、FINLANDSのカヨちゃん(FINLANDSベーシスト)に紹介してもらったと書かれていたので、それなら一度会ってみようと
鳥越: 紹介はしてもらったものの実際にどんなベースを弾くのかわからないので、(内田さんと)二人でライブを見に行って、いいねという話になりました
上野: 前のバンドを脱退してサポート活動をしつつ、新しくバンドに誘われてスタジオに入ったりしていましたが、なかなかピンとくる事がなくて、、、そんなタイミングで誘われました
---大濱さんと内田さんとでバンドが動き始めた際もそうですが、タイミングが凄いですね。これは完全に運命じゃないですか、バンド結成までの流れが
鳥越: ものすごく弾丸的に決まりましたね、とりあえず最初はサポートでお願いしました。初ライブを1月31日にやると10月頃に決めて、そこから音源も作って、バンドをやりますという告知をする時にメンバーになってくれないかと話して
上野: やりまーす、とか(笑)
大濱: 下北沢の日高屋で(笑)
鳥越: 11月に曲を作って、12月に録って。最初に4人でレコーディング入るタイミングでは、スタジオで3・4回合わせた程度でしたね
---運命的な出会いから、実際のスピード感も凄まじいです。そして、1月末にレコ発のイベントを行って活動がはじまるわけですが、現在のところライブの本数はそこまで多くないですね
大濱: 自分たちを理解するために、まず何本かライブをやりましたが、もうちょっとスタジオの時間を増やしいろいろな曲をやり、自分たちらしさについて理解を深めようと。昨日もスタジオに入っていましたが、「俺らはもっと尖っていきたい」ということになりました
---具体的に「shannons」では、どのような音楽をやっていきたいのでしょうか
大濱: これまでも自分自身が思ってきたことですが、今までになかった音楽をやりたい。どのバンドもやってないところに行きたい、という点が一番大きいですね
内田: 自分が聞きたい音楽をやりたいです。そもそものはじまりが大濱君の歌が好きだということもあって、この人がこういう曲を歌っていたらいいなという曲をやりたい。暗い曲が合うときもあれば、他にもこういう曲をやってもらいたいという希望もあるので。元々自分自身が弾き語りをやっていて、前のバンドではボーカルもやっていたので、アレンジとかのアイデアを出したりもしていきたいです。大濱君も話していましたが、たくさんの音楽がある中でまだなさそうな感じのもので、且つ自分が聞いてカッコいいと思える音楽をやりたいです。ジャンルとか関係なくですね
鳥越: たぶん、こういうジャンルというのは言いがたい
内田: みんなそれぞれ違うものが好きだし、その時その時で、はまっている曲も違いますからね
---自分が聞きたい音楽をやりたい、とても納得がいく考え方です。それでは、お二人はいかがでしょうか
上野: 私は感情が揺さぶられるような歌が好きで、まあ、エモい曲が好きですね。悲しいだけではなくて、楽しい曲とか自分が高揚するような曲が好きで、そういう音楽に憧れてバンドをはじめた事もあり、前のバンドをやめた時に自分がどうしたいのか考えていました。そもそもベースがやりたいのかも含めて考えていたのですが、ベースはやりたい。その上で「やりたい音楽とは」と考えていましたが、今は大濱君の歌がスゴいと感じていて、心晴さんが話したようにそれぞれがその時々に作りたい曲や、やりたい曲を大濱君が歌えば「shannons」になるんだろうなと思っています。とにかくいろいろやっていきたいですね、まだ結成して日も浅いですし
---大濱君が歌えば「shannons」になる、まさにその通りですね
鳥越: 個人的なことになってしまいますが、10代から20才くらいまでよく「Mr.Childrenになりたい」と言っていて、ああいう普遍性のある音楽をやりたいと思っていました。オルタナティブはカッコいいと思いますがジャンルとしてはあまり好きではなくて、代わりではなくてスタンダードでありたい、そういう音楽として残るモノをやりたいなと。あまり強く押し出せていないのですが、「shannons」は【ネクストスタンダードジャパニーズポップス】を掲げていて、まさにそれかなと。日本のポップミュージックの新しいスタンダード、それをやっていきたいと考えています
---結成ライブのフライヤーにも書かれていますが、【ネクストスタンダードジャパニーズポップス】という言葉は強力なキーワードですね
鳥越: まだ活動がはじまる以前に、フライヤーを作っているときに何を書いたらいいのかわからなくて、LINEでみんなでやりとりしていく中で、大濱君がポロッと書いたモノですね
大濱: キャッチーであり、今までに無いというのが一番理想ですね
---バンドとしての予定は何か決まっていますか?
内田: アルバムを出したいな
鳥越: 前の音源は3曲でシングルだし
---あと、MVがあるといいのかなと思いました、shannonsの世界観を伝えるのは重要なので。そういえば、スタジオライブの映像がありますね、あれはどういう経緯で行われたのでしょうか
大濱: 思いつきですね(笑)
鳥越: 前々からやってみたいと話していたのですが、実際にやってみたらiPhone一台でできたので。今後も、ネットをいろいろ活用したいと模索しています
---最近はどのバンドもネットを使っていますからね
鳥越: それこそ、デモ音源を録って、軽い映像をのせて出したいです
大濱: 曲はどんどん発表していきたい気持ちはあります
鳥越: MVも鋭意計画中ですね。ただ、そこも僕ららしい映像とはどういうものだろうと言うところから考えていますね
---それでは7月8日西永福JAMのイベントについて、意気込みをお願いします
大濱: 曲がたくさんできるチャンスで、僕らの性格も知ってもらえるので、僕ら自身楽しんでやりたいです
鳥越: 個人的な話しですが、はじめて東京でライブをやったのがJAMで、また出られるのが楽しみです
上野: めっちゃ頑張るんで、めっちゃ来てください、頑張ります!
内田: みんなMCします、普段は長くないからしゃべらないけど
上野: えー、このインタビューでもこんな状況なのに
鳥越: 確かに、不安しかない(笑)
内田: この日は一言だけでも話してもらいたい
---ステージ上で上野さんが話すのは、聞いたことない人が多そうです
上野: 前のバンドのライブでは、一言もしゃべらなかったですね
鳥越: 上野さんの声が聞ける、という形で集客(笑)
大濱: しおりん(上野さん)ボーカルの曲も作ってみたいという話もあります
鳥越: そういう計画もあります
内田: 全員が歌おうと
---それも楽しみな話しです、まずは7月8日のイベントでは皆さんのMCが聞けることを楽しみにしておきます。それでは、7月8日のイベントよろしくお願いします
「shannons」のライブを始めて見たのは2018年3月14日京都nano。3月16日に開催された316NIGHT vol.3を控え2日前に京都に入ったのは、「shannons」のライブが見たかったからに他なりません。ウルトラタワー解散後にソロの大濱君のライブを見たことがありましたが、あの時とはうって変わり本当に楽しそうに歌う姿がとても印象的で、いつか企画に出てもらいたいと思いました。まさかその次の企画に出演してもらうことになるとは、あの時は考えてもいませんでしたが。
Ba.の上野さんも以前所属していたバンド、そして、サポートで入っているバンドで何度も演奏を見てきましたが、「shannons」で演奏する彼女はこれまでにない、本当に心から自分たちの音楽を楽しむ姿を見せてくれます。そういう意味では大濱君や、Dr.の鳥越さん、Gt&Cho.の内田さん、4人それぞれが「shannons」のライブを思いっきり楽しんでいると感じます。そして、その楽しい感覚はフロアまで伝播し、高揚感と爽快感を味わうことができる、それが「shannons」の音楽です。
7月8日はロングセットの45分間、スリーマンのトリとして登場します。「カトキット」と「ポップしなないで」のアクトの後にどのようなライブを見せてくれるか、今から本当に楽しみです。
316NIGHT vol.4
『西永福JAMは下北沢から7分』
2018年7月8日(日)
西永福JAM
ADV 2300円(+1D)/DOOR 2800円(+1D)
OPEN 18:00/START 18:30
[出演]
カトキット/ポップしなないで/shannons
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