2018年7月8日(日)西永福JAMにて開催される316NIGHT VOL.4『西永福JAMは下北沢から7分』。開催に先立ち出演者のインタビューをお送りします。「shannons」に続く第2弾は「ポップしなないで」です。
2015年頃結成、Key.Vo.のかめがいさんとDr.のかわむらさんの2人による、セカイ系おしゃべりJPOPユニットです。バンドの結成から、はじめて制作した『エレ樫』の制作秘話、「ポップしなないで」というバンド名、『魔法使いのマキちゃん』がバスっている話、クオリティの高いMusic Videoなど、バンドのこれまでと今を伺いました。
---まず、結成の経緯からお聞かせください
かわむらさん(Dr.、以下かわむら): 僕らポップしなないでと、THIS IS JAPAN(かわむらさんがやっているもう一つのバンド)は同じ大学の同じサークルの仲間なんです。ずっと音楽を一緒にやっていて、僕はTHIS IS JAPANでやっていて、かめがいは舞台や声の仕事をやっていたのですが、しばらくたってから彼女が弾き語りをやっているのを聞いたんですよ
かめがい(Key.Vo.、以下かめがい): ピアノの弾き語りを、1人でやっていました
かわむら: 弾き語りはスゴくよくて、かめがいさんの魅力もわかるし最強だけど、このままやっていてもどうにもならないだろうなと。しかも、本人が売れようとも思っていなかったし
---歌いたいから歌っていた、という感じですかね
かめがい: そんな感じですね
かわむら: ちょうど自分自身も曲と歌詞を作りたい気持ちがあって、ただ、もう一つバンドを組むということは考えておらず、とにかくミニマルにやりたかった。自分としては弾き語りだと物足りないけど、バンドでは声が聞こえない。多くのインディーズバンドは、ボーカルの声が聞こえない。歌が聞こえなくてもいいバンドもあるけど、歌を聞かせたいのなら、
かめがい: 「音量を上げろタコ!」ってことですか?
※映画「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」の主題歌「体の芯からまだ燃えているんだ」の編曲・演奏をTHIS IS JAPANが担当
かわむら: そうだよ、音タコだよ、音タコ! 打ち込みが人気なのは常に歌が聞こえるからで、バンドの人気が出にくいのは俺はボーカルが聞こえないからだと思っている。大きい会場になると歌は聞こえるからいいけど、俺らが想定しているようなライブハウスでちゃんと歌を聞いてもらいたいから、弾き語りにビートをつけてカッコいいラップとかめがいさんの歌がちゃんと聞こえるんじゃないかと。それなら2人でやれるから、一緒にやろうぜと誘いました
---そんな経緯だったのですね、お誘いの話しを聞いてどう思いましたか?
かめがい: あの時はそんなも詳しく説明されなかったけど
かわむら: 説明しないんだよ、やろうぜとしか言ってない
かめがい: やり始めてからこういうことを聞かれて答えているのを聞いて、私も日本の音や言葉が好きで、そのことを大事にする音楽がやりたくて弾き語りをやっていたので、合っていましたね
---かわむらさんはディスジャパ(THIS IS JAPAN)では、曲や詞を書いていませんよね
かわむら: してないですね。ただ、杉森やkoyabinが作ってきた歌詞をディスジャパみんなで作り上げるので、全部任せているわけではなかったですが、俺発信で作ることはないですね
---結成はいつ頃の話しですか?
かわむら: 3年前くらい?
かめがい: うん、3年前くらい
かわむら: 結成! 初ライブ! みたいな感じではなく
かめがい: ちょっと1回スタジオ入ってみようか、みたいな感じではじまりました
かわむら: ライブとSound Cloudに音源をアップしたのが、同じ時期でした
かめがい: そうだね、同じくらいでした。2015年の春くらいにライブを始めてやって、Sound Cloudにもアップしました
---私が「ポップしなないで」を知ったのは、ディスジャパのライブの時にかわむらさんに紹介してもらったのがきっかけでした。YouTubeで『エレ樫』のMVを見てとても気になり、すぐにアルバム「Faster, POP! Kill! Kill!」を購入しました。すぐにでもライブを見たかったのですが、ちょうどライブをやっていないタイミングだったのか
かめがい: そもそも、ライブの告知をあんまりしないタイプのバンドでして
かわむら: 面倒くさいから(笑)
---はじめてライブを見たのは2017年9月のMotionで、10月の『魔法使いのマキちゃん』リリースイベント以降は自主企画をたくさん開催されています。私の中で「ポップしなないで」のことが好きになったのは『魔法使いのマキちゃん』が決定打でしたね、MVもとても好きです
かめがい: いい歌だからなぁ、大好き!
かわむら: 『エレ樫』についてはMVはスゴいですが、僕らの中ではなんとなく作った曲で、スタジオに適当に入ろうぜってと言って作った1曲目です
かめがい: 元々、弾き語りで作ってボツになった曲があって、それを持ってきて歌詞をつけてもらったみたいな感じでしたね
かわむら: ラップの部分をつけて、メロディをつけて。かめがいはそんなに気に入ってなかったけど、イントロがエレカシみたいな曲をやろうぜって
---そもそも『エレ樫』ってなんだ、と思っていましたが
かわむら: エレフェントカシマシですよ(笑)
---え、そのまま?
かわむら: そうです、エレカシみたいな曲だから
かめがい: 「まあ、いっか」という部分とラップの部分はコードが全部一緒で、そこがエレカシっぽいねぇって言ってて、エレカシって呼んでいました
かわむら: エレカシやろうぜとか
---そのままタイトルになったのですね
かわむら: その曲をエレカシって呼んでいて、そもそもエレカシってなんだろうなと考えながら歌詞を作りました。いやー、本当にエレファントカシマシは最高ですよ
かめがい: そうだよねー
---期せずして『エレ樫』の由来を聞いてしまいましたが、バンド名の「ポップしなないで」もかなり気になります、どのような経緯でつけられたのでしょうか?
かわむら: 実は、僕らもハッキリとは覚えてないです
かめがい: 私なんか、途中から自分が考えたと思っていたから
かわむら: 俺だよ、俺。もう、全て俺が考えているから、基本的に物事は全て
かめがい: 、、、
かわむら: バンド名はなんかゆるいのがいいと考えていて、バンド名っぽくないバンド名とかあるじゃないですか、ああいうなんかだらだらしてる感じが好きで
かめがい: ひとつ覚えてるのが、バンド名を見てどんな音楽をやっているのかなんとなくわかるからいいねって
かわむら: 音楽に関する言葉は入れたかった、でも何を入れてもサムくなるなと思ってて、気が抜ける言葉をイメージしつつ字面を見ながら考えて、「ポップしなないで」はどうかなって
かめがい: いいねー、ってなったんだよね
---「ポップしなないで」というネーミングは強力です、特に「しなないで」が強烈で、「ポップ」というモノに対して「しなないで」と言っていることが、願望でありながらも強い決意が感じられます。2ワードで長くないのに与えるインパクトが強いですよね、一度聞いたら忘れられない名前です
かわむら: 難しい言葉、調べなきゃいけない言葉は使いたくなくて、それであって安易な並びにならないようにと考えていました
かめがい: 私は頭が悪いから、略したらポケモンの名前になるのばかり考えていてボツになりました
かわむら: 言語のセンスはマジでないんで
かめがい: 略して「ウパー」みたいなのを、たくさん作ってましたね
---略称と言えば「ポしな」と略すとよくわからない感じですが、これは正式な略称ですか?
かわむら: やっぱ、バンド名は略称がないとだめだから
かめがい: 気に入ってるから、カワイイから。カワイイですよね?
---は、はい、カワイイことが1番ですね
かめがい: はい、お願いしまーす
---ところで、曲と詞共にかわむらさんが作られているということですが、私がディスジャパを先に知ったので、勝手にかめがいさんが作っていると思い込んでいました
かめがい: よく言われるよね
かわむら: まあ、そうですね。ただ、僕が歌いたい歌詞を作っているわけじゃなくて、かめがいが歌うことを前提として作っていることがポイントです。付き合いも長いしどんな言葉を言ったらカッコよくなるのかと、自分が熱い歌詞を歌うよりも、かめがいに歌ってもらったほうが伝わる。あと、考えていることや美学が割と似ているので、自分がキレイだとかカッコいいと感じていることを伝えて大きくずれることがないので、彼女の口から出力されることをハッキリとイメージした上で歌詞を作っています
かめがい: 私、歌詞が来る度に泣いてる、いい歌だーーーって!
かわむら: それはちょっとおかしいけど
かめがい: いい歌だなー、って思いながら歌っています
かわむら: 歌い方とかアウトプットに関する部分は、全てかめがいさんに任せています。役者として歌い手として、膨らましてくれていますね
---そういう意味では、役割がハッキリと分かれているのですね
かわむら: それはそうなのかも。自分が骨組みを作って、後はいい感じにしてくれって
かめがい: ぼんって渡されて、もうちょっとこうやろうとか
かわむら: それ、めっちゃいいじゃんみたいな
---そういう意味でかわむらさんは、プロデューサー兼ドラマーですね
かめがい: プロデューサー兼ディレクター兼ドラマーだよね
---かめがいさんの声やピアノも大好きなのですが、同じくらいかわむらさんのドラムも好きです
かめがい: わたしもー!
---かめがいさんのボーカルを一切邪魔しない、その上で心地の良いドラムを叩いている。本当に自分たちが好きな音楽をやっているんだろうなと
かめがい: お客さんにはよく、楽しそうっていわれますね
かわむら: そうだね。2人しかいないので、表現力を全部発揮せざるを得ないからそれでも成り立つ音楽をやりたくなって、結果的に全部出し切ってまとまるような構成になっています。この編成ならライブをやらなくてもいいんじゃないかと思いましたが、ライブも楽しいですし、なによりも肉体的にちゃんと存在していたいという気持ちもあります
---とにかく初めて見たときの衝撃が大きかったです、あ、かめがいさんちゃんと存在してたって。かめがいさんのボーカルがあまりに現実世界とかけ離れていたので、本当に存在してるのかな? とか、思ってました
---続いてMVについて聞かせてください。一番最初のMVが『エレ樫』ですね
かわむら: 『エレ樫』『魔法使いのマキちゃん』『ヤンキーラブ』『bedroom sound system』という順番で作りました
かめがい: あと、『ヨルハアソバナイト』もあるよ
かわむら: あ、俺が5分で作ったヤツね。飯を作った時間も入れれば35分
かめがい: そう考えると、結構かかったんだね
---『エレ樫』はアニメーションで、『魔法使いのマキちゃん』は実写ですよね。ん、CG的な部分がありましたっけ?
かわむら: CGは使ってないですね、効果は入ってますが完全に実写です
かめがい: あと、MVは全作違う方に作ってもらっています
---それもスゴいですね。そして最新となる『bedroom sound system』のMVは、監督に丸投げだとか
かわむら: ロクトシチというバンドのGt.の人にお願いして、めちゃくちゃなPVが欲しいから全然再生数が伸びないヤツを作ってくれと。もちろん打ち合わせはしましたが、音楽の趣味が合うしポップしなないでの音楽をわかってくれていたので、何考えているのかわからないような派手なヤツを作ってとお願いしたらアレができました
---このMVを見てるとちょっと精神的に来ますね、サブリミナル効果的ななにかで潜在意識に訴えかけてくる感じで。あと、お二人のキャラクターが出てくるのですが、それが一言で形容しがたい雰囲気を纏っています、いやもうぶっちゃけ怖いです
かめがい: え、あれすごいカワイイ。めっちゃ気に入ってる、大好きーー。自分がキャラクターになったから嬉しくて
---自分がキャラクターになると、嬉しいですか?
かめがい: えっ? うれしい、、うれしいです
---なんか不安になるキャラですよ、2人とも
かわむら: 俺ら、曲はポップなんで
かめがい: そうだよね
---この曲はポップを超越したなにかが
かわむら: 手法はとにかくポップに、サビで転調するし、アニソンみたいなもんだよね
かめがい: 珍しく曲を私が大体作ってきて、元々の私がつけたメロディとは全然違うし、転調しているのを無理矢理戻したりしているので伸ばし続けると合わなくなったりするメロディもあって、ちょっと不安定な曲なのかも
---なんというか、見ていて不安な気持ちになります。ただ、かめがいさんのボーカルの心地よさがありますからね、その二つが混ざり合い、よくわからない感情になります
かわむら: 僕らは曲で攻撃をしたくないんです。エモーショナルに煽ったり攻撃したり、そういう音楽もいいけど僕らはしたくない。内面的な葛藤や不満みたいなモノは好きだけど、
かめがい: 曲を通じて社会を攻撃! みたいなのは、
かわむら: あまり好きじゃないからね。今後は、そういう曲も出てくるかもしれないけど、
かめがい: 今はやってないね
---深いですね。深いというか、ちゃんと考えられている
かわむら: そこは自分の美学でもあって、音楽で世界を変えようとしても無駄だから。世界に対する自分の意識との戦いみたいなところがあって、まさに『魔法使いのマキちゃん』はそれです。事実は変わらないから、そのことに対して自分の見えているモノ、見え方について答えを出す。結果としていい方向に持っていけるかもしれない、そんな歌にしたかった。それが、僕らの音楽の意図だと思います
---直接的なメッセージを含む歌が多い中で、自分たちは違う形でアプローチをしているわけですね。やはり、深いです。そんな『魔法使いのマキちゃん』は現在もバスっていますが、その経緯を教えていただけますか
かわむら: まあ、本当の経緯は僕たちも知りたいところですけど
---musical.lyから火が付いたようですが、そもそもこれはどういうサービスなのでしょうか
かめがい: 中高生など若いコの中ではやっている、音楽に合わせて口パクしている映像を自分自身で編集してカワイイ、楽しいみたいな
かわむら: 元々YouTubeで曲に合わせて踊るみたいなのがあるじゃないですか。そういう自分たちが楽しむ動画がVineとかではじまって、それの音楽特化版がmusical.lyやTik Tokだと思います。僕たちが最初に気付いたのがmusical.lyで、モデルの女のコが曲名も挙げて使ってくれていて、マキちゃんのBPMを上げたものに合わせたものに何千もいいねついていて話題になっていました。その後、YouTubeにTik Tokからというコメントが増えてきて
かめがい: Tik Tokにも有名なコがいて、そのコが使ってくれてそっちでも見てくれたようです
かわむら: ああいうものは連鎖反応的になるからね。その二つのアプリでみんなが知って、YouTubeに流れてきてという感じですね。一番良かったのは「マキちゃんは実家に帰って」という歌詞が聞き取りやすくて他にないものだったから、検索しやすかったのかなと思います
---まさに考えていたとおりで、歌詞がちゃんと聞こえていたからこそですね
かわむら: どんな形でも歌詞を聞いて「おっ!」と思ってくれるのはとても嬉しい。歌詞について言葉の意味は結構考えたつもりではありますが、Tik Tokから来てくれたコたちでさえ「ぐっときた」と言ってくれているのが嬉しかったです。「魔法使いとか、意味わからなーい!」って書いてるコも多くてそれはそれでアリですが、考えていた以上に歌詞の意味をくみ取ってくれているコも多いですね
---そもそもこのMVには「Maison book girl」の和田輪さんが出演されていて十分話題性がありましたが、それが一旦落ち着いてからの流れでしたからね
かわむら: 和田ちゃんの力を借りるだけだったらこんな展開にならなかったかもしれない。和田ちゃんをきっかけに今回の面白い流れが生まれて、一方で和田ちゃんもどんどん活躍していてそちらからも注目してもらえ、風化せず注目され続けている感じです
かめがい: 去年の10月のアップ直後はかなり再生数が伸びて、その後落ち着いていましたが、春の企画の時に再生数が一気に上がって、それで人目に触れてmusical.lyやTik Tokで使われてから一気に再生数が伸びました
---私の中では『魔法使いのマキちゃん』が「ポップしなないで」の中では一番印象が深くて、何度歌詞を読んでもなんだか気になる、だから何度も何度も再生してしまうわけです
かわむら: もう何度でも聞いてください(笑)
かめがい: 助かるねー(笑)
かわむら: ぶっちゃけるとこの歌は、メタファーひとつひとつが散文的にガチャガチャになっていてわかりにくいだけで、テーマは一貫していて「さみしい」ですね。「なんだか、さみしい」という曲です
---それ以上に、なにか意味がありそうに感じてしまいます。『エレ樫』もそうなのですが、どこか知らない世界に繋がっている感覚があります。音楽の捉え方は人それぞれとはいえ、どちらかというとこういう感じだよねと一つに収束するわけですが、ポップしなないでの曲は聴いている人たちそれぞれで捉え方が違ってくるような、演劇が見せるような物語感があると感じています
かめがい: うれしいかも
かわむら: まあそうですね、説教くさくなりたくないから
---『魔法使いのマキちゃん』はワード自体が少なくてわかりやすいはずなのに、人それぞれで気になるポイントがバラバラで、そういうところが若い人たちに刺さっているのかなと。最初は話題性が大きかったわけですが、すでに曲自体が多くの人たちの気になる存在になっている気がします
かわむら: 最初に面白がってもらえたというラッキーなことがありましたが、我々の知名度を超えて広がっている曲です
かめがい: そういう意味では、羽ばたいてくれているよねー
---ちなみに『魔法使いのマキちゃん』の音源は、あのライブハウス限定の音源付きお札のヤツだけですよね。ライブハウスに来ないと買えない
かめがい: 私がCD-Rを自宅で焼いてます
---自分のCDの山の所に1枚だけお札が挟まっていて、、、あのお札はどこにも貼れないです
かわむら: ノリで考えた企画なんですけどね
※『魔法使いのマキちゃん』の音源はMVで和田輪さんが貼っているお札と音源がセットで販売されています
---ノリって、お札もMVでちゃんと使ってるじゃないですか、同じお札ですよね?
かわむら: 完全に一緒です
かめがい: むしろ余ったんだよね
かわむら: 余ったから売ろうぜって
かめがい: 結構売れたな、増刷しようぜとか話してたよね
---実際かなり売れてますよね、CD-Rで焼くレベルは超えていますよね
かめがい: 結構、マキちゃんは人気です
かわむら: 手売りにしては売れてるな、1曲しか入ってないのに
かめがい: お札は、要るのか要らないのかわからないけど
かわむら: まあ、CD-Rだけを売るより、モノを売った方がいいんだよ
---装丁にこだわるアーティストは多いですが、お札が付いてくる音源はないですからね。話は変わって7月8日西永福JAMのイベントについてお聞かせください。西永福JAMには、もう行きましたか?
かわむら: 僕は行きました、開店祝いのワイン持って。「Teenager Kick Ass」と「宇宙団」が出ているイベントに、リハから
---あ、西永福JAMのプレオープン初日ですね、それにしてもなぜリハから?
かわむら: なんか、俺と杉森(THIS IS JAPAN)が暇になっちゃって
かめがい: 私はまだ行ってないです
かわむら: めっちゃキレイで、新代田FEVERとかに近い
かめがい: FEVERも行ったことないよ
かわむら: 結構、音が固め。Fandango(大阪・十三)の逆だよ
かめがい: 余計に、わからないよー
かわむら: 音の吸収が少なくて、でも反響もめっちゃするわけじゃないから、人がいないとデッド目な音になる。でも、音はいい、スピーカーも上と横に2発づつあって、低音も出るし迫力もある
---とても専門的な解説です
かめがい: あと、ビールが美味しいんでしょ?
かわむら: クラフトビールね、定義がよくわからないけど
---地ビール的な流通量が少ないものですね、ライブハウスとして出ているところは他に聞いたことがないですね、少し値段は高くなりますが美味しいです
かわむら: すげー悪いものに500円出すくらいなら、ちゃんとしたものに800円出す方がいい。あと、入り口入ってすぐのところがラウンジになっていてスペースがある
かめがい: へー、会場じゃないところに?
かわむら: そう、奥の扉を開けるとフロアがある。ラウンジが広いから居心地は悪くない、あれはいい。楽屋もちゃんとしてるし
かめがい: 元々ライブハウスだったの?
---確か、元々は居酒屋ですね。そんな、新しくできたばかりの西永福JAMでの開催となりますが、対バンの「カトキット」と「shannons」ですが、ご存じですか?
かわむら: 僕は結構縁がありますよ、「ぽわん」でサポートしてたこともあって、「カトキット」とは対バンはしてないけどライブを見たことはあります
※このインタビュー後の6月30日に十三GABUにて、かわむらさんがDr.を担当する「THIS IS JAPAN」と「カトキット」が対バンしています
---そういえば、かわむらさんと「カトキット」のコバヤンは「ぽわん」のサポートとしてドラムを叩いてますね
かめがい: 「カトキット」って、キットカットのことですか?
---違いますね。まあ、たまにライブ中にキットカットをばらまいてますけど
かわむら: 人のバンド名をいじるヤツは、クソだ
かめがい: ち、ちがうよ、ホントにそう思ったんだよぉ
かわむら: あやまれ。あやまれ、伯父貴(おじき)に
---おじき? 伯父貴って? おれ??
かめがい: ごめんなさいぃ、はずかしいことをしてすみませんでした
かわむら: ヤンキーがさ、「ポップ、生きてんじゃね? おい、ポップ、生きてるだろ!」って言ってきたら怖いだろ
かめがい: こわいぃ、、、ごめんなさいぃ
---何この展開(笑)。本人が用意してライブ中にばらまいたりしていましたが、ファンが差し入れに持ってきたキットカットを勝手にばらまいた事もありましたね、最近はやってないですが。ちなみにバンド名は、過渡期(かとき)が元になっています。「カトキット」もポップミュージックを掲げているバンドです、詞はエグい部分もありますが
かわむら: 内面に迫るものがありますよね。Vo.のあっけちゃん、ツイッターでも鋭いことを書いてて、大丈夫なのかなとか。ベースの方も、結構強いことを書いてますよね
かめがい: どんなことを書いているの?
かわむら: 楽屋でセトリを適当に考えてるようなバンドは的な、怒ってる
かめがい: なるほどね、攻撃的なのかな?
---ジャパニーズ田中ですね、アレは狙って書いているような気がします。実際には穏やかですよ、ツイートがちょっとおかしな感じなだけで
かわむら: それで、ドラムは前にディスジャパで彼がサポートをしていたバンドと対バンしたけど、ベロンベロンに酔っ払ってて全然会話が成り立たなかった(笑)
---あはは、コバヤンの酔っ払っている場面は私も遭遇したことがあるので知っていますが、驚くほどベロンベロンに酔っ払っちゃうんですよ、もうまさに前後不覚的な。普段は最もバンドの中でまともで、ファンにも人気なのですが
かわむら: 「俺のこと覚えてないと思いますけどぉ、カトキットぉのドラムですぅ」とか言われました、彼は覚えてないでしょうけど
※6月30日に対バンした際に、コバヤンは「初めまして」と挨拶していました、、、
---めっちゃ「カトキット」のこと知ってるじゃないですか! かめがいさんは全然ご存じないですよね
かめがい: わからない、です
かわむら: この人はバンドの友達、マジでいないですから
---もう一つの「shannons」はご存じですか?
かわむら: Ba.の上野さんはよく知っています、彼女が以前所属していたバンドとは付き合いが長いので
---確かによく対バンしていましたね。上野さん以外の3人は関西出身で、Vo.の大濱さんは以前に「ウルトラタワー」というバンドをやっていて、『食戟のソーマ』の主題歌を歌っていました
かめがい: ええーーー、『食戟のソーマ』めっちゃ見てる、今も見てる。(スマホで調べる)え、初代オープニングだって、絶対見てる。私録画してあるから、家に帰って見てみます。えええ!
---それでは、最後に7月8日の意気込みをお願いします
かわむら: 「カトキット」の突破力をはじめとして、僕らにはない魅力をもった2バンドとのスリーマンなので、僕らは僕らで2バンドにはないものを見せられるようにすれば、3バンドのライブを楽しめるかな
かめがい: 楽しい日にしたいなぁと思っています。楽しくお歌がうたえたら幸せです
かわむら: あと、お互いに仲良くなりたいですね
かめがい: 私も、仲良くしたいです
---たぶん、楽しい日になるでしょう、そして、出演者同士もいろいろお話ししていただき仲良くなってください。本日は、ありがとうございました
「ポップしなないで」との出会いは、THIS IS JAPANのライブ後のかわむらさんとの何気ない会話からでした。ディスジャパの彼がどんなバンドをやっているのだろう、最初はそんな単純な興味だけでしたが、『エレ樫』のMVを見た瞬間から、かめがいさんのあまりに特徴的なボーカル、そして、2人が創り出す音楽の虜になってしまいました。
同じ大学のサークルに所属していた2人。お互いがそれぞれの魅力を知り尽くし、リスペクトしている事によって生み出される楽曲。その上でライブで見せる絶妙なコンビネーション。まさにこの2人だからこそできる音楽、それが「ポップしなないで」というバンドそのものです。
キーボードとドラムのツーピース、そして、かわむらさんとかめがいさんだからこそできる音楽。45分のロングセット、2人の魅力にしっかりと触れることができる、そんなライブを見ることができます。
316NIGHT vol.4
『西永福JAMは下北沢から7分』
2018年7月8日(日)
西永福JAM
ADV 2300円(+1D)/DOOR 2800円(+1D)
OPEN 18:00/START 18:30
[出演]
カトキット/ポップしなないで/shannons
チケット予約: 手売りチケット、各バンド予約、西永福JAM予約、316予約