2018年7月8日(日)西永福JAMにて開催される316NIGHT VOL.4『西永福JAMは下北沢から7分』。開催に先立ち出演者のインタビューをお送りしていますが、第3弾は「あっけ(カトキット)×大濱健悟(shannons)」対談です。
お2人とも関西で音楽活動を開始しており、かつては対バンもよくしていたとうかがっていました。その出会いから、音楽のルーツ、今後のバンドの展望、そして7月8日に対する意気込みを伺いました。
---まずはお二人の出会い的な話から教えてください
あっけさん(カトキット・Vo.Gt.Syn.、以下あっけ): どうする? どういうことにしとく?(笑)海にしとく? 海で出会ったことにしとく?
大濱健悟さん(shannons・Vo.Gt.、以下大濱): そうですね、海の家ですね
---え? 本当ですか!?
あっけ: うそですよ、、、ヤマハのミュージックレボリューションの第二回目のイベントの時に
大濱: 俺らが高1で、
あっけ: 私が高3の時にやっていた、それぞれ前のバンドで出演しました
大濱: 京都からお互い勝ち上がった組ですね
あっけ: とりあえず、なんばHatchまでは行った。なんばHatchが関西ファイナルの会場だった。ウルトラタワーはそのまま行ったんだっけ?
大濱: そう、僕らがその中でジャパンファイナルに行ったんですよ
あっけ: 優勝したんだっけ?
大濱: 優勝はしてないです、ジャパンファイナルまで行ったけど優勝は別のバンド
あっけ: そこで事務所に所属したんだっけ?
大濱: そうっすね、なんかふわっと、包み込まれるように(笑)
---包み込まれるように? それにしても、高1の時というのがスゴいです、バンドをはじめたのは?
大濱: 中3ではじめたので、まだ2年目でしたね
あっけ: ほんまに、うちらはクソみたいな曲しかやってなかったけど、「ウルトラタワー」はちゃんとしてた
大濱: いやいや、「こっぺぱんバイオレンス」さんはすごい感じで、マジックドロップファイヤーーー! ジャカジャーン! みたいな
あっけ: おいおい、やめとけやめとけ(笑)。マジックドロップファイヤーって曲がありましたね
大濱: マジで、こっぺぱんはみんな好きでしたよ
---なんというかバンド名が、、、そういう意味では「ウルトラタワー」もインパクトがありますが、目の前に「こっぺぱんバイオレンス」がいると訳がわからなくなります
あっけ: パンクバンド、という訳でもなかったですし(笑)
---そのイベントで出会ったのが最初で、その後は
大濱: 最初にコンテストで出会って、その後はライブハウスで一緒に出たりとか
あっけ: DEWEYの牧野さんにお世話になりましたね。以前に七条大宮にあったアフタービートというライブハウスでブッキングをされていて、よく出演していました
大濱: 結構対バンしてたよね
あっけ: やってた
大濱: 昔は友達も少なくて、こっぺぱんぐらいしか友達がいなかった
あっけ: うちらも全然友達がいなかった、関西の友達がいないバンド代表だよ。こんだけやってきて5組くらいしかいない、仲いいバンド(笑)
大濱: なかなか、ぐっと来る人たちが少ない。なんか、歌モノをやっている人が少ない
あっけ:ホンマの歌モノな(笑)
---ああ、そうだったのですね、そんな昔からの付き合いだったとは。もう、10年近くになるということですね
大濱: なるわ
あっけ: なりますね、でも見た目がかわらへんなー
大濱: ずっと言われてる、、、髪型がかわらないから
あっけ: あ、髪型か(笑)
---最近は対バンしてないですよね
あっけ: この前、横浜のARINOS FEST.2018というサーキットイベントではじめて一緒になりましたが、ライブハウスの対バンはしてないですね
大濱: CDリリースのコメントは書きましたよね
あっけ: 大濱君にはもらってる、「雨ニモマケル手帳」のコメント
大濱: めちゃめちゃ聞きましたよ、めっちゃいいアルバム
あっけ: ありがとー、すごく言ってくれるんです「めっちゃいいですね」って、うそっぽく(笑)
大濱: 何を言っても、軽い感じになっちゃうんですよね
---軽いと言うか、何を言っても様になるんですよね大濱君は。ちなみに、音楽的な共通項はありますかね
あっけ: たぶん、全然違うと思います。ルーツとか
大濱: どんな音楽がルーツですか?
あっけ: 私はめちゃめちゃJ-POPやもん、「aiko」「ゆず」「椎名林檎」。そもそも、「モーニング娘。」「SPEED」から始まってるもん
大濱: 俺もJ-POPやけど
あっけ: スピッツめっちゃ好きだよね
大濱: スピッツとか
---なんとなく洋楽のイメージがあるのですが
あっけ: 確かに洋楽の雰囲気がある
大濱: 洋楽はJ-POPの後にはまりましたが、大本はJ-POPですね。涙そうそうとか
---お互いにルーツはJ-POPだったのですね
あっけ: 大濱君が作ってるの? 今は
大濱: うん、心晴さんと2人でも作っている。基本は俺の案を元に作っています
---折角の対談なので、お互いに聞いてみたいことありますか?
大濱: 「カトキット」のこれからの展望とか、知りたいですよ
あっけ: 「カトキット」の展望か、難しいなー
---「shannons」はまだ結成したばかりですからね
あっけ: とりあえず今年はやりたいことをやり尽くす、ということと、好きな人にとことん好かれよう大会にしたい。自分たちのことを好きでもない人に無理矢理好きになってもらうよりは、好きって言ってくれる人をどんどん増やしていきたい。各方面に自分たちの音楽を投げてみようと
大濱: 「カトキット」には、ずっと媚びてほしくないな
あっけ: もう無理なんです媚びるの、これでも媚びてきたんです。それすら嫌になってきたから(笑)
大濱: 音楽性的にはエレクトロに寄せている感じですか?
あっけ: 確かに、もうドラムの音を聞いてうるさいって言い出してるから。スタジオでコバヤンが音出したら、うるさいその楽器、とか言ってるし(笑)
---ドラムがうるさいって、コバヤン、、、
あっけ: あ、コバヤンが作った曲とかもスゴくやりたがっているから、メンバーがやりたいことを全部やろう、そういう所に来た。それで嫌われても、ファンが減ってもいいんじゃない、みたいな
大濱: 絶対それがいい
---現在仕込み中で、下半期いろいろやるという感じですか?
あっけ: そうですね、仕込み中と言うよりは、仕込みに時間がかかりすぎていたんで。発案から行動までの時間がかかりすぎていて、発案即実行、しかも各々で勝手に動き出せ。99%できていて、最後にGOを出してもらうだけと言うところまでそれぞれ持っていこうと。これ、何を言ってるのか伝わるのかな
---わかりますよ。それと直接的に関係があるのかわかりませんが、コバヤン勝手に動いてますよ、10月の「歌え!ドラマー達!」出てくれますし
大濱: 歌うんや!
あっけ: 歌うらしい、歌わへんでええのにな(笑)
---モルグモルマルモのドラマー・深田さんが企画しているイベントです
大濱: あ、対バンしたことありますよドラムの方と、DEWEYで弾き語りで
あっけ: 深田さん最高やからな
---ドラマーに歌をうたわさせたくてしょうがない病に冒されている人です
大濱: コバヤンさん結構コーラスしてますよね
あっけ: うーん、まあしてるかな。ギター弾ける、私より弾ける
---3月16日のイベントの時に、深田さんにオファーされて即返事をしてました
あっけ: 10月のソロの予定を、メンバーに相談せずに勝手に決めるという(笑)
---違う違う、話しを率先して逸らしてしまいました。ちなみに、「shannons」の予定は
あっけ: そうや、何すんの? 教えてや!
大濱: まあ、MVが無いので、自分らで作ろうという話をしています
あっけ: あー、そうか、ほんまやな。appleを駆使して
大濱: どういう曲でやろうとか固まっているけど、表現としては真っ新の状態なので。できる限り俺らもやりたい事ができるような音楽で売れれたらなと
あっけ: すごく大濱君が生き生きとしているって京都では噂になっている。「ウルトラタワー」を知っている人はみんな言ってる、今の大濱君を見た人はすごくいい顔をしてやっているって
大濱: 音楽性について自由になれたということも大きいですね。「ウルトラタワー」はポップというイメージが最初にあるからそこから出られない感じがあって、もっとやれるのにと言うフラストレーションがあった。スゴく真面目にやっていました、真面目にやらないとあかんかった。音楽は好きではじめたのに、やらなあかんという気持ちの方が大きくなってしまっていた
---初期の段階から、多くの人が関わっていますからね
あっけ: 私たちが味わったことのないことを味わってる、ちゃんとやってるとか(笑)
大濱: まあ、でも自分を曲げないでやり続けてもらいたい、これまで結構曲げてきたタイプなので、もう絶対にこの失敗は繰り返すまいと。やっぱ、意見を押し通すのも大切、もちろん聞くのも大切。うまいことやってください
あっけ: 言い切ってくれてよかったのに、うまいことやってくださいって(笑)。でも、大濱君は昔からちゃんと言ってくれる、それこそ年をとってくると音がどうとか言ってこない、それをちゃんと「やさしく歌ってもいいと思いますよ」とか言ってくれるから
大濱: え、てんとった?
あっけ: バンド名最後の
大濱: ああ、あれね。あれは画数です、大凶と大吉くらい変わると言われて
あっけ: マジで? モーニング娘。みたいに丸付いてたけど
大濱: 結構ノリでつけちゃって、人と違う感じにしたいって。それで後々調べたら、何をやってもうまくいかない、で、「.」取ったら何してもうまくいくくらいの差だったので
---そうだったのですね
あっけ: へー、そんなん見てもらったことないわ、見てもらおうかな。一画足らないって言われたら、「!」足そうかな、二画たりひんかったら、けいおん!!みたいにしよかな
---「!」って一画なのか?? まあ、「.」はそもそも忘れられていそうだけど
大濱: これからも忘れられるんやろうなって、だったら取ろうって。バンドはじまりたてやしええやろうって
あっけ: じゃあ、取ろう
---フライヤーから「.」取りました
大濱: そうなんです、消えてると思って
あっけ: やば、めっちゃ頑張ってくれてるやん
大濱: そういえば、お互い売れたいってずっと言ってましたね
---「ウルトラタワー」時代は、もちろんプレッシャーがスゴかったですよね
大濱: なんか、そんな中でやっていたから、音楽の楽しさという部分からはかけ離れていた。売れなきゃって
---そういえば「カトキット」も最近そんな話してましたよね
大濱: 売れるのですか?
あっけ: 売れますよ。発信していく量が変わります、スピードを上げます!
---「カトキット」はじっくり、というか納得がいかない作品は絶対に出さないという感じがあります。でも、クオリティは変わらずにスピードを上げる感じでしょうか
あっけ: だって、大森靖子とかメジャーデビューしてて子供もいて、あんなにどんどんアイドルに曲を書いて、さらには本も出して、フルアルバムを作って。さらにはツアーやりますとか、発信量がエグ!って、そう考えると自分は足りてない、絶対に足りてない
大濱: 確かにそのレベルから見たら、、、そうですね
あっけ: うちらもミニアルバムを出して1年、うわ、今日ちょうど1年だ「みずみずしい日々」を出してから(笑)
<その後、音楽制作に関するスピード感の話し、テーマを与えられて曲を作る話や、他アーティストに曲を書く話、そしてミックスの話など、とてーも深い話が展開されました。あまりに濃密すぎで、掲載できませんが、、、>
---最後に意気込み的な、もう何でもいいですのでどうぞ
あっけ: この組み合わせでやれるのはうれしいですし、いい一日にしたいです、楽しみです。40分でしたっけ?
---45分ですね
あっけ: 餅とか撒いていいですか、餅まきしたいです
---もう、なんでも撒いてください、もちろんアレを撒いてもらってもいいですから
大濱: 「カトキット」がトップバッター、2番手(ポップしなないで)もなんだかスゴそうなバンドなので、でも、俺らも俺らでライブでは爆発したいところがあるから、全部を塗り替えるようなライブをしたいです
---前の二つのバンドを塗り替えてしまってください。本当に3バンドとも全部見てもらいたいです、正直な話この3バンドが決まった瞬間からこの並びしか思い浮かばなくて
あっけ: みんな強そうですよね、三者三様で
大濱: たぶん、誰が一番大きな闇を見せるかやと思います
あっけ: なに、その闘い(笑)
大濱: 俺らの闇こそが最強やというのを見せたいです
あっけ: なにそれ(笑)
---いやー、闇対決的って、よくわからないって! なんか「ポップしなないで」みたいなバンドだから、逆に闇がありそうな気が、、、。違う、闇対決はともかくいいライブを見せてください! よろしくお願いします
自分が思っていた以上に、あっけちゃんと大濱君の付き合いは長かったのだとこの対談で知りました。そして、お互いが音楽について腹を割って話すことができる関係だということも。
6月に「shannons」そして「カトキット」どちらのライブも見ていますが、本当にこの組み合わせは見逃せないと確信しています。音楽性的にも異なる部分は多いですが、ライブで感じる爽快さについては通じる部分が多いです。
「shannons」「カトキット」、そして「ポップしなないで」、自信を持ってオススメできるスリーマンライブです。皆様のご来場、心よりお待ち申し上げます。
316NIGHT vol.4
『西永福JAMは下北沢から7分』
2018年7月8日(日)
西永福JAM
ADV 2300円(+1D)/DOOR 2800円(+1D)
OPEN 18:00/START 18:30
[出演]
カトキット/ポップしなないで/shannons
チケット予約: 手売りチケット、各バンド予約、西永福JAM予約、316予約