2019年2月21日(木)にmona recordsで開催される、316NIGHT vol.7 『アコースティックお京阪ナイト』。出演者インタビュー第3弾は、こっけさんです。
こっけさんは直接的にお京阪というわけではありませんが、BASEMENTBARの副店長という一面もあり、実は3月16日に開催される316NIGHT vol.8【お京阪ナイト~特別急行~】の担当者でもあり、今回のイベントに出演いただくことになりました。それと前後して、2019年4月1日から『ライブ活動”休憩”』を宣言、なんとも絶妙なタイミングとなりました。
「THEこっけんろーるBAND」時代にこっけさんの音楽に出会い、こっけさんとそのバンドでしか出せなかった音楽が自分の中に刻み込まれています。今回の「ライブ活動”休憩”宣言」について、そして「THEこっけんろーるBAND」を解散したことが印象的だったこともあり、「バンドとは」についても伺いました。

---最初に、これまでの音楽活動について教えてください
こっけ: 2007年くらいからオリジナル楽曲を扱うバンドの「うすしお」をはじめて、そのバンドで2009年のRO69JACKで優勝して、『COUNTDOWN JAPAN 09/10』 に出演しました、当時19歳ですね。その後、2010年の年末に初の全国リリースをしましたが、2012年9月に解散。同じ年の12月に「こっけ&THEこっけんろーるBAND」名義でライブをやり、2014年の夏に『出れんの!?サマソニ!? 2014』で審査員賞をダブル受賞して、サマソニにも出演しました。コンテスト荒らしですよ、あとはROOKIE(*ROOKIE A GO-GO、フジロックにおける新人アーティストの登竜門ステージ)に出られれば、、、。それで、2017年1月にこっけんろーるBANDは解散。2017年の3月にはソロの活動を始めていますね
---バンドからバンド、そしてソロへ、それぞれの音楽活動のインターバルがとても短いですね
こっけ: 結局のところそれが今回の休止の理由につながるのですが、すぐに始めちゃうんですよね。間をあけて準備をすることはなかったです、動いてないと忘れられちゃうと不安になる気持ちが強くて。2017年3月に弾き語りの動画をアップして、8月にリリース、ツアーを回ってファイナルを12月に初のバンド編成でやりました。2018年にバンド編成でレコーディング、9月に嵐のレコ発(台風が直撃)をやって(笑)ツアーを回って、9月の振り替え公演をツアーファイナルとして今年の1月13日にBASEMENTBARで開催しました。雪の予報もありましたが、雪は降らなかったです、晴れました!
---そのツアーファイナルの当日、イベント開催前にブログで休憩宣言をされました。休憩というニュアンスが本当に絶妙で、よくある休止だと限りなく範囲が拡がってしまいますが、休憩は休憩ですからね
こっけ: よかった、ちゃんと伝わってて。休止という表現がいやで、続けることは自分の中で決めていてなにかいい表現がないかなと。「えー、休止するんだ」って言われるたびに「休憩ですから」って言ってて、あまりに言われるから意味を調べたんですよ、「休憩」と「休止」について。結局、ほとんど意味はかわらないんですけどね(笑)
---アーティストの皆さんが使う「休止」は、とても広い意味を含んでいて解散の一歩手前である無期限活動休止も入っていますが、「休憩」と日本語の意味としては同じなんですよね
こっけ: 「続いていたものが止まること、休むこと」と書かれていました。バンドの時も休止と表現するのはイヤで、休止じゃないじゃん解散でしょって。だから「休止」という表現は避けたかったです
---2007年から10年間以上ずっと走り続けてきたから、純粋に休憩ですよね
こっけ: 1月に京都nanoに出演したときに、店長のモグラさんがいい紹介を書いてくれていて、「こっけが休憩ってこいつらしいな」みたいな感じで本当に的確だなと思いました
---nanoのライブスケジュールの所に書かれているモグラさんのコメントですね。あれは出演者としても嬉しいですよね、そんなところまで見て感じてくれているのかと
---今回は全員ソロで弾き語りのイベントになりますが、普段はバンドで活動しているアーティストも出演します。長らくバンドを続けてきたこっけさんに伺いたいのですが、ずばり「バンドとは」
こっけ: (少し間を置いて)自分はバンドというモノに憧れているんだろうな、と。初めて音楽を作ろうとした時は一人で、アコースティックギターを持って中学2年生の時にゆずのパクリみたいな曲をたくさん作ってました。高校になるとそれを録音して、CD-Rに焼いて友達に100円で売ってました、ジャケットは自分で書いて。
その頃からバンドってカッコいいよなと漠然と憧れがあって、高校の卒業祭みたいなイベントで”井上陽水奥田民生”のコピバンをやりました。そのときのメンバーと大学が一緒になって、じゃあ大学でもバンドをやろうよ! ということなんです、俺のバンドの理想型は。そこに必然性よりも流れというか、「やるよね? やろうぜ! やろう」であってほしい。「黒猫チェルシー」とかうらやましいですね、最近で言うと「TENDOUJI」とか、バンドっぽいなぁって
---音楽をやるために集まったわけではない、というイメージでしょうか? 自然にバンドがはじまった的な
こっけ: そうそう、あんまり関係なくていいんです、バンドという存在は。もちろん、「こういう曲を作りたくて、君のギターが必要なんだ」みたいなバンドのあり方もあると思いますが、そういうカッコイイやり方は自分はできない。もし、今後バンドを組むとしたらすごく自然な流れで「なんか組んじゃいましたね」みたいな感じになると思います
---こっけさんとバンドのことでとても印象的だったのが、2016年末の「THEこっけんろーるBAND」の解散について書かれているブログで、その中で「 僕はもう、バンドは出来ないかもしれない。」と書かれていて、この言葉がものすごく印象的でした。バンドについてもう何も考えられない、そんなタイミングだったのでしょうか
こっけ: そうですね。憧れのバンド像が強すぎたんですよ。たぶん、俺の中では「うすしお」がもっともバンドだったんですよね。スッと集まって結成された、あれを自分の中で超えてこない、こっけんろーるやってる時はそうだと思ってたんだけど、そうじゃなかったんだなぁと。これからそんなことが起こりえるのかなぁ、いや起こりえないな、そんな感じだったんですよね。もちろん、まだあると信じたいですけどね
---そんな流れで、今回の休憩はとても重要なことだと感じています。ちゃんと休憩して、未来のこっけさんはどうなるのかな、そんな感じで期待したいです
こっけ: 僕の勝手な期待ですけど、わくわくしててほしいですね。それこそ、バンドを組んじゃうかもしれないですから。よく、ずっとやってたなと、自分自身で思いました。10年間、常にライブが決まっているスケジュールの中で、よく曲を作ってこれたなって
---止まると決めると、ちゃんと過去を振り返ることができますよね
こっけ: 止まって景色を見るのは大事だなと。「休憩ブーム」とか起きてほしいですよ
---「休憩ブーム」起きるんじゃないですかね、というより起きてほしいです。みんなとにかく走り続けているので
こっけ: 僕の印象なんですけど、みんな頑張りすぎなんですよ。頑張った先にあるゴールはもちろんありますが、なんというか無理なモノは無理だし。マラソンだってゴールはありますから、完走するかっこよさはもちろんありますけど、自分の中でどこが完走なのか、自分の中でどこまでが完走なのか決めないと、ルームランナーみたいにいつまで走り続けるんだろうってなっちゃいますから。みんな、休憩してください(笑)
---音楽は特に終わりがないですからね、売れようが売れまいが終わりはないですからね

---さて、2月21日ですが気になる出演者はいますか? モエちゃんとは付き合いが長いんですよね?
こっけ: 彼女が「ひらくドア」のサポートをやっていたときに出会って、年齢も近くてさらに近所だったので、悩みとかを相談していました
---そんな昔からの付き合いだったのですね
こっけ: 桧山くんはたまたま知ってます。京都のROOTER×2(ルータールーター) に出演したときに、彼が働いていましたよね。ヒミツノミヤコのぼけちゃんは、BASEMENTBARに出てくれてますね
---Transit My YouthのポンちゃんはBASEMENTBARでライブをやっているのでご存じですか
こっけ: それが実は縁がなくて、たまたまライブを見てなかったり、僕がいないときに出演したり。僕のお客さんが「こっけさんとポンちゃんじゃん」みたいにつぶやいている人もいたので、なにか共通点があるのかなぁ
---彼女はソロで東京に来るのは初なので、ぜひよろしくお願いします。そして、東京代表として迎え撃って下さい、特に桧山くんを
こっけ: ええ、迎え撃ちますよ(笑)
---よろしくお願いします!


316NIGHT vol.7
『アコースティックお京阪ナイト』
2019年2月21日(木)
下北沢 mona records
ADV 2000円(+1D)/DOOR 2500円(+1D)
学割:大学・専門学校生以下1000円(+1D) *学生証提示
OPEN 18:30/START 19:00
出演:ぼけちゃん(ヒミツノミヤコ)、こっけ、メイビーモエ、桧山ノリミチ、ナカヤマポンタ(Transit My Youth)
チケット:主催者予約、ライブハウス予約、出演者予約