[316NIGHT vol.2『お京阪ナイト』出演者インタビュー「モルグモルマルモ」【1】]の続きです
---続いて、石像さんについてお願いします
深田: うちのバンドで、一番上手く生きている
藤谷: 効率よく生きている
宇宙: 効率しか考えていないレベルで、効率がいい
深田: まずね、僕らと一緒に移動しないんですよ。石像はモルグモルマルモのベースという肩書きの他に、スーパーサラリーマンという肩書きがあるので。今どこにいるの? って聞いたら「ベルリン」とか、そのくらいのスーパーサラリーマン
藤谷: まあ、ベルリンには行ってないよね
---え? サラリーマンというよりビジネスマン? 何をしているのか、よりわからないのですが
藤谷: スパイ。だって、スパイ大作戦全部見たって言ってるもん
石像: ちがう、007を一作目から見たって
深田: 効率が無茶苦茶良くて、なんだろ
藤谷: 愛情に欠けるところがある?
深田: 人情が無い
藤谷: そんなことはないんだけど、人情という部分が無駄だから「金ないなら俺あげるから、はい」って感じで、途中のやりとりをすっ飛ばして、いきなりお金をくれるという感じの愛情はある
一同: <どよめき>
藤谷: 与えたじゃん! また、宇宙の機材関係で
---え、何があったのですか?
石像: ライブが終わって機材を運んでいて、宇宙が人のギターは運んだのに自分のギターは運び忘れてて
藤谷: 「藤谷さんのギター運んでおきましたよ」って言うから、俺のギターも運んでくれたのかって思ってたら、自分のは運んでなかった。みんな、宇宙のギターは積んであるもんだと思っていて
石像: 泊まるところに移動してから気付いてライブハウスに電話したら、翌日は午後2時から3時くらいまで開きませんって言われて。で、昼までには出なきゃいけなくて
深田: 待ってられねーわって
---それで、石像さんがギターの送料を出したのですか?
藤谷: 宇宙が駐車場を歩いてきたとき、パッてサイフからお金を出して「これで新幹線で帰れ」って。あれ、早かったよね(笑)
石像: もう、自分の中では結論が出ていて
深田: だから、合理的なんですよ
石像: やっぱ、スパイの仕事をするときには合理性が必要だからね(笑)
藤谷: 人情って一番無駄なところだからね
---そのお金を持っているというのが凄いです
石像: お金がどうと言うよりは、あの時はいろいろな計算があった上で払うのが正解となったら迷わず払っただけで
深田: 合理的な石像もやっぱ人間なので、年に1回くらいミスをするんですよ。そのときがめちゃくちゃ楽しくて
藤谷: いいわけが長い(笑)
深田: やたらしゃべり出して、汗をめっちゃかく
藤谷: 吉祥寺で井の頭公園に行こうって、石像がこっちこっちっていうからついていったら住宅街で、全然公園につかなくてね。あの時も凄い言い訳してたよね
深田: 俺、それ行ってない
宇宙: それ、深田さん以外の4人ですね
藤谷: やっぱ、ほら、付き合いが悪いから(笑)
---そこで、またその話題に戻ってくるのか。めっちゃ、深田さんの好感度が下がっている気が、、、
石像: 付き合いいい兄さん、みたいな感じのキャラだからね
深田: バンドメンバーに対しては付き合いは悪いかもしれない、でも、周りの人たちには付き合いはいい。確かに、ちょっと藤谷君が寂しがってるのもわかってる、もうちょっと付き合いを増やさないとね
石像: 僕の話、金の話かないんだけど、もうちょっと無いかな?
藤谷: あー、他にないよね(笑)
深田: だから、合理的な話に通じるけど、いつでも答えを持っている。それが、良くも悪くもということもあるけど、揺るぎない感じがある
石像: 確かにね、スタジオで曲のアレンジをするときも自分の中では決まってるもんね
藤谷: なんか老害まっしぐらって感じが、おじいちゃんになったらヤバそうだね
深田: だと思うよ、頑固でしょ、絶対。頑固じじい。あ、良いところあった、酒飲んでるときにめっちゃいい顔で笑うんですよね、酒飲んでいるときがいっちゃんいいね
藤谷: 絵になるよねジョッキ持ってる様が。今日もビールのTシャツだもんな、SAMUEL ADAMSって誰だよって思ったらBREWERYって書いてあるもんな
石像: ビールのね
藤谷: お金の話しかしてないけど、一番お金のことはどうでもいいと思っていそう。必要な分あるから、後はくれそうな気がする。まだ、ちょうだいって言ってないけど、困ったら言ってみようかな、たぶんくれるんじゃないかな(笑)
石像: なんかもうちょいないか、君ら
藤谷: ベース、すぐ覚えてきたよね
深田: それは宇宙もだけど、ちょっとミスるかなとかそういうの無かったよね、それが当然なんかもしれないけど
宇宙: CD渡されて5日後に、スタジオで全曲通しましたからね
石像: 俺も1週間後にスタジオって12曲送られてきたよ、コードもなしでデータだけで。そしたら後日コードが送られてきて、「あるんかい!」って(笑)
藤谷: 全曲あるんだけどね。当時どんな形式で送ったのかな
石像: mp3とかで。当時はCDになってなかったから、ライブ音源とかデモとかバラバラのデータが来て
宇宙: 俺もそれでもらったわ
藤谷: 二人ともよくやってるよ
深田: エライ、ほんとありがとうございます
藤谷: バンドに加入する時っていいよね、曲覚えてさ、楽しいよね
深田: ふふっ、俺覚えずに行ったけどね
藤谷: でも、自分の用事で遅れたんでってタクシーで来たよね、吉田寮まで。深田さんの初日
石像: 僕の日も私用で遅れたからって、タクシーで来たよ。そういうのありがち、そこら辺よ
藤谷: 効率の悪さが出てる
石像: 僕だったら遅れないから、タクシー乗らないもん
藤谷: ワイヤレスマイクもさ結構何本も買って、やっと今のに落ち着いたよね
深田: それまでに無駄な時間を使ったなって思うけど、まあいいんじゃない。全く何もやらないヤツより
宇宙: また、(藤谷さんを)ちらっと見てる
石像: 全く何もやらないわけじゃないよね
深田: 別にだれかに向けて言ってるわけじゃないから
藤谷: 石像は付き合いがいいよね(笑)。でも、帰るときはパッと帰るよね
石像: まあ、決まってるからね、先に答えがあるから
藤谷: じゃあ、駅まで送るよって言って、でも駅の近くで「1本だけね」って付き合ってくれる(笑)
宇宙: やさしい
石像: 駅でもう一杯飲んで帰るって決まってる
藤谷: 優しいですよ、付き合いがいい
深田: 優しくないとバンドできない。なんか今日、根本的なところでダメな事ばかり言ってるような気がするけど、言葉にできない優しさがあるのではないでしょうか、みなさん
宇宙: ちゃんちゃん
石像: まとめてしまった
---ちょ、まだ、藤谷さんの紹介が残ってますから
藤谷: さあ、俺の紹介してもらおうか
石像: 宇宙から聞いてみたいな、何言うかわからないじゃん
深田: うん、宇宙から
宇宙: もう、ひねくれ者代表みたいな感じです、はい。あと、半分アル中です
藤谷: いやでも平日飲んでないよ、夜働いてるから
石像: ひねくれ者って言うけど、慣れてくると逆にわかりやすい。だいたいパターンが読めるんで、こう言ったら反抗するだろうなってわかるから
藤谷: どうやってそのパターンを裏切ってやろうかって思ってた
石像: そういう時は裏切らせないようにバレないようにやる
---なんというか、バンド内相関図がこんなに書きやすいバンドはいないです
宇宙: (石像さんを指さし)完全にここが支配しています
石像: でも、結構ビリー(深田)さんが受け止めてるからね
深田: ほんとこの人がいないところでこの人の話になると「ホンマ、あいつなんなん?」って話になるけど
藤谷: ええーっ?
深田: でも、あいついつも本音でしゃべるから好きやわー、っていうところに落ち着く
藤谷: なんか、嫌いで終わったら後味悪いから、そうやって濁して終わるんだね
深田: いやいや、そういうのじゃないと思うよ、そういうのがなかなかできることではない。おべんちゃらというか、なんか他人に合わせてしまうところを、全部言ってしまう、それが偉いなと。ただ、それによって誤解が生じて、いろいろ敵を作ってますけど。それくらいの人の方がね
藤谷: ミュージシャンがさ、音楽の感想で「よかったよー」とか言ってたら終わってんなって思うじゃん。言ってるんだよねーみんな、どこがよかったんだよ
石像: 対バンに、いちいちいらんアドバイスをする
宇宙: あそこのコード、アレの方がよかったよー、とか
藤谷: あっちの方がいいと思いますよ、俺だったらこうするよ、みたいな感じで言ってる、最近はね(笑)
宇宙: あそこの歌気持ち悪かったよとか(笑)
深田: そういうことをちゃんと言うので偉いなーと。ただね、ものの言い方がもうちょっと上手い言い方があるんじゃない? とは、思う
藤谷: 売れてりゃーね(笑)
深田: うん、やっぱかっこ悪いよ、このままだと
---え、他に何かいい所はありますか
一同: うーん
藤谷: しぶってんなー、おまえら
深田: 寂しがるところがかわいいよね
石像: そう、泥酔しても粘るよね。打ち上げとかで、もうダメだろって状態になっても寝ないで粘る。もう、自動飲酒マシーンになってるのに
宇宙: 同じ事の繰り返しになっても、絶対に帰りたがらないですよね
深田:粘るよね、座ってる近くにシャーって、
石像: 大地にビールを流し込んでて(笑)
藤谷: そんなことしてるの?
深田: してるしてる、いつもやん! こう、ビールを持ったまま寝ちゃっう
藤谷: 持ってたら温くなるんで
石像: 初めて会った時の会話もそれだったよね。「やー、昨日寝ちゃったんだけどさ、絶妙な角度でこぼれてなかったんだよ」って(笑)
藤谷: そう、缶が倒れたんだけど、残量が飲み口より下だったからこぼれてなかったんだよね、って
宇宙: なんのこっちゃ
深田: ギリギリまで粘るところはかわいらしいなー、みたいな
石像: ある意味わかりやすい例だよね、もう限界だったんだなって、見たら誰でもわかる
深田: やっぱ、バンドメンバーを凄く大事に思っている。というか、バンドメンバーがいないとさみしいみたいな。だから、ファミスタもうちょっと付き合ってやろうかなって(笑)
石像: この前帰ったじゃん
藤谷: マフィア来たんだよあの後。また、ボコボコですよマフィア
石像: 何やっても負けるよねマフィア。いや、だめだこれ読んでる人に伝わらない
宇宙: マフィアの話になってる
藤谷: いや、マフィアも重要人物だからね。スパイとかマフィアとか、これ穏やかじゃないよね
---これ、マフィアの説明書いた方がいいですかね
深田: いやー、要らないです、調子に乗るから、、、
藤谷: 仙台で結構ごちそうになったよ!
---よくモルグモルマルモのライブで顔を合わせますが、全然何者かわからないんです。いつもお話をするのですが
深田: 俺の従兄弟です
※編集部注:モルグモルマルモ「KANPAI」MVにマフィア役で出演しているので、マフィアと呼ばれています。1分26秒あたりから出演しています
藤谷: 結構、気の合う友達ぐらいの感じで
石像: 相当無茶苦茶言っても、全部笑顔で許してくれるよね
藤谷: やっぱ愛工大名電の野球部(イチローの母校、愛知県高校野球部の中では名門中の名門)だったってので、相当のリスペクトはあるからね。野球で高校に行ったくらいですから
---そうだったのですね、愛知の高校野球にものすごく詳しいからどうしてだろうと思っていました(私も愛知出身です)
藤谷: 名電でキャッチャーだったんですよ
石像: なんで、メンバーだと全然出てこないのに、マフィアの話だとこんなに盛り上がるの?
藤谷: みんななんかやってたとかないじゃん、(宇宙さんを見ながら)バスケやってたって言うけど、なんか下手そうだしさ
宇宙: おい、見たことないやろ!
藤谷: なんか、あたり負けしそうじゃない
宇宙: あたり負けはする
石像: あってるじゃん!
深田: この人(藤谷さん)、バドミントンで中国大会まで出てますからね
---え、藤谷さんって出身はどちらですか?
藤谷: 広島です
---すごく、帽子とアンマッチで、手に負えないんですけど
藤谷: だからずっとマイノリティーな人生なんです、広島でヤクルトファンって
---勝手に生粋な京都人だと思っていました
深田: 誰1人として京都人はいな、(宇宙さんを見て)あ、でも宇治は京都じゃない、、、あ、宇治じゃない伏見か、でも、伏見も京都じゃない
宇宙: しばくぞ、伏見は京都やっちゅーの!
藤谷: (携帯の電話に出て)もしもし、おー、ついた? 今ね、裏のところで下北さんのインタビューを受けてて
深田: ちょっと、ややこしくなるから、今は
藤谷: あー、そうそう、その裏手の広場に、うん
---え、誰ですか?
深田: しほう(モルグモルマルモ旧Keyメンバー)
宇宙: ちょっと、これ大丈夫?
石像: ちゃんと真面目な話も、しておいたら
深田: そう、折角なので、11月24日のイベントに来てもらった人に得をしてもらえるように、音源でも作ろうかと思って。来てもらった人だけに特典として音源を差し上げます
---え、凄い特典じゃないですか! ありがとうございます!!
石像: めっちゃ走ってるしほうがいる
宇宙: 全身真っ白や、なんで走ってくるんだ
藤谷: 下北さんって言ったら、「会いたい会いたいって!」
石像: 転びそうで怖い
---なんなのこれ、、、しほうさんご無沙汰ですー
しほう(渚のベートーベンズvo.key.gt.dr.per.cho、ex.モルグモルマルモ): どうも、どうも!
※編集部注:しほうさんは元モルグモルマルモのメンバーで、今は渚のベートーベンズでvo.key.gt.dr.per.choを担当しています。この日は新宿紅布で渚のベートーベンズのレコ発が行われ、モルグモルマルモも出演しました
---折角なので、モルグモルマルモの4人のいいところを一言ずつお願いします
しほう: あー、オッケーっす!
宇宙: これは、、、
石像: じゃあ、ビリーさんから順番に
しほう: あのね、最高のアホ。もう、昨日のツイートもどうなの? 0時過ぎに明日って言ってさ、その後に「なんか恥ずかしいな」じゃなくて、、めっちゃ恥ずかしいよ! 普通大人は○月○日って言うんですよ。次、石像
石像: 次は宇宙だよ
しほう: え、宇宙は一番面白いこと言わないといけないから最後に。で、石像はね、飲んでて楽しい。なんか盛り上げてくれるから、俺のこと結構好きだからこいつ
一同: <大爆笑>
---なんなのこのハイテンション
藤谷: 普段京都であってる人に東京で会ったら、テンション上がるよね
しほう: 大体こんなもんじゃない?
藤谷: いきなりトップギアだもんな
しほう: 藤谷君はなんといっても、いつ行っても家が開いてるっていうねー
石像: 公共空間なんですよ、来る者拒まず
宇宙: カギ開いてるんですよ
石像: で、勝手に入って、勝手に飲んでていいんです
しほう: あと、なんといったってこの中では一番付き合いが長くて、10年間。音楽の話を1番するのは藤谷君だよね。あと、僕って全然リスナータイプじゃないですけど、藤谷君は結構いろいろな音楽を聴いてて、こんないいのがあったよって教えてくれて、良いキュレーターみたいな感じ
宇宙: 最近は石像から流れてきたものばかり
石像: 確かに、俺しほうと音楽の話をしないけど藤谷君にはするから、そういうことになっていたのか
しほう: で、宇宙か。うーん、これ良いところというと難しいんだけど、悪いところも全部良いところだから!
深田: 藤谷君は「斬新な残念さを持っている」って
しほう: それ、凄くいいね!
石像: ホームページのプロフィールも、それに変えようよ
しほう: ごめん、怒るかもしれないけど、免許の話聞いたよ
一同: <大爆笑>
宇宙: べつに怒らないけど
石像: それ、さっきひとしきり話したんだよ
しほう: ショックだったんだ。結構お金かけたギャグをやってくれるよねー(笑)
---しほうさんに、全部持っていかれてしまいましたが、最後に意気込みありますか?
深田: その日のために無料音源を作るってほどの意気込みはあります、ぜひお越しください!
藤谷: 渚のベートーベンズ2ndアルバム『Oyster』、最高だからぜひ買ってください
石像: お後がよろしいようで
---ありがとうございました
音楽についてほとんど聞かず、ひたすらメンバーについて話してもらったインタビュー。音楽については、YouTubeにアップされているライブ映像やMVをぜひチェックしてください。どれも名曲ばかりですが、昨年リリースされた3rd album「on Earth」から『Life on Earth?』をどうぞー。めっちゃいい曲!!
316NIGHT vol.2
『お京阪ナイト』
2017年11月24日(金)
下北沢 BASEMENT BAR
[出演]
モルグモルマルモ(京都)
ヒミツノミヤコ(大阪)
河内REDS(大阪)
Wellcome Act:宇宙団(東京)
チケット: 前売り 2500円(+1D)/当日 3000円(+1D)
時間: OPEN 18:30/START 19:00
チケット発売:手売りチケット、各バンド予約