自毛筆への道 アゲイン

真夏のピークが去った、と思っていたら京都はまた暑さがぶりかえしている。僕は汗ばみながら自転車を漕ぎ、自分のバンドの練習から帰ってきたところだ。10月13日『歌え! ドラマー達! vol.10』はもうすぐそこまで迫っている。緊張、不安そして期待、興奮、様々な感情が繰り返し僕の身体に纏わり付いてくる。僕は絶え間ない感情の波によっておかしくなっているかもしれない。

今、僕が考えてる事。それはこの機会に僕の髪の毛で作った『自毛筆』を完成させるチャンスが訪れているのではないか? ということだ。10月13日にむけて今、様々な準備をしているのだが、もっとこの日のことをみんなに知って欲しい。Twitterなどを使い、集客の為にやらなければならない事は、今のところやっていると思う。しかし、しかしこれで良いのか?という心の声がいつも僕の頭に鳴り響いていた。

天啓は突然やってくる。

『いまこそ筆をつくれ』

どこからか声が聞こえた。

僕はこの316内でブログを書かせてもらっているのだが、もともとは『自毛筆』を作る過程をお伝えしたくてはじめたものだった。しかし、時の流れの早さ、日常の忙しさ、自分の音楽活動を言い訳に、いつのまにかその想いを頭の中の小さな箱にしまっていた。

初心忘るべからず。
この箱を開ける時がきた。

なにが起こるかわからないが(何も起こらないかもしれない)自分の髪の毛で筆をつくりたい。そしてその筆で『歌え!ドラマー達!vol.10』と書いて、当日のステージに飾りたい。できれば、筆は2本つくりたい。一つは自分用で、もう一つは貴方のものだ。貴方に自毛筆を持っていてもらいたい。貴方とは今これを読んでいる貴方。貴方が筆をもち、僕が筆を持ち、それは永遠の絆である。もう、自分のやりたい、筆を作りたいという気持ちを抑える事ができない。唯一無二のパワーだけが、僕と貴方を新しいステージに連れて行ってくれるのだ。そう信じている。

僕は数年前に筆用に切った髪の毛が、今どこにあるのか共に暮らす妻に聞いた。

『わからへん』

……………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

『カズ君と喧嘩した時に、こんなもん捨ててやる!って思った記憶はあるねん…』

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『でもそれは流石にヒドいて思うから捨ててはないと思う…』

つづく